3年ぶり開催「eスポーツの大会」で見えた課題 3万5000人の来場を記録、10万人が配信視聴

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ほかにもサイドトーナメントで不手際が見られています。電力量が足らず、ゲーム機や通信装置が立ち上がらなかったり、通信環境が悪く大会の様子を動画配信ができなくなったり、さまざまな不具合が発生しています。どちらも前もってどれくらいの容量が必要かわかっていれば回避できることで、その調査を怠った、もしくは見込みが甘かった結果といえます。

スケジュールがなかなか発表されなかった

サイドトーナメントに関しては、主催者が運営に開催の申し込みを事前にするのですが、これも返事が滞り、どれだけの規模でできるかどうかもわからず、参加者の募集をいつまでもできなかったという話も聞きました。筆者を始め、多くのメディアも取材申請したあと、返事がまったくなく、現地で確認をするまで申請が通っているかどうかもわからない状態でした。公式サイトではメインタイトルのスケジュールがいつまでも発表されず、朝一で行けるのか前泊しなくては間に合わないのかの判断もできず、飛行機や宿の予約が確定できないと嘆いている人も散見されました。

参加者はStart・ggというトーナメントサービスに登録し、自分が試合をする予定の時間に登録されたプール(グループ)の対戦台で待機するのですが、これもボランティアによる人力で行われていたので、不参加の確認に時間がかかっていました。対戦結果については紙のトーナメント表に結果を書き込み、すべて終わったあとにトーナメントサービスに入力するアナログな手段を使っていました。

コロナ禍になり、さまざまなオンライン大会でトーナメントサービスを使い慣れた参加者にしてみれば、対戦結果も自分で反映できず、参加者の対戦順の呼び出しも声かけのみでその場を離れられない状態というのはかなりのストレスでした。待ち順番が近づいたらスマホに通知するシステムを導入している飲食店もある昨今、そういった対応ができていないのは、現場のスタッフと参加者に余計な負担を強いらせているようなものでした。

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