年商85億、大谷翔平が「広告露出」でも見せた才能 コーセー「コスメデコルテ」に見た凄み
WBCで盛り上がっている最中の、2月16日、大谷選手は自身のInstagramアカウントからロッカールームの画像を投稿した。その画像には、「コスメデコルテ」の化粧水とクリームが写り込んでいた。
この投稿がSNSで大きく話題になり、「大谷選手が愛用している商品」ということで、売り上げを伸ばしたという。
なお、大谷選手のInstagramアカウントのフォロワーは540万人を超えている(2023年4月3日現在)。乱暴な比較かもしれないが、新聞の全国紙上位1紙ぶんの発行部数と同等のフォロワーを持っていることになり、いまやマスメディアレベルの影響力を有していると言ってよいだろう。
コーセーが大谷選手とのグローバル広告契約を発表したのは、前年の2022年12月26日であり、2023年元日からは広告出稿もなされていたから、大谷選手のこの投稿は、「コスメデコルテ」の宣伝活動の一環、あるいはスポンサーに対するサービスと言えそうだ。
しかしながら、投稿を見た人の多くは、それを「宣伝」としては捉えず、自然と商品を受容し、好感を抱いたと見える。
その後に放映された新CMにおいても、大谷選手の「やることをやってきたか。いい顔ができているか」「自分が整う」といったセリフは、大谷選手の自身への問いかけのようでありつつ、「コスメデコルテ」のブランド価値を伝えるものになっている。大量に出稿されているが、押しつけがましさがないと感じた。
セイコーもWBC効果で「大成功」?
コーセーと類似した展開をしているのが、セイコーウオッチが、2023年4月1日から新ウェブCMを公開している「セイコー アストロン」だ。
CM公開に先立つ、3月23日、同じく日本代表としてWBCで活躍したカージナルスのラーズ・ヌートバー選手が、大谷選手からプレゼントとして腕時計を送られたことを公表したが、それが「グランドセイコー(GRAND SEIKO)」であることが報道され、話題になっている。
セイコーウオッチは、2018年に大谷選手とサプライヤー契約を締結して以来、大谷選手との限定コラボモデルを販売するなど、長期的な関係を維持しているが、WBC効果によって、ブランドにも追い風が吹く結果となっている。
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