「9浪で医学部合格」難病に離職、彼の長い苦しみ 職場仮面浪人などを経たがっそーさんに聞く

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9浪で医学部に合格。さまざまな困難がありました(写真: On and On / PIXTA)
浪人という選択を取る人が20年前と比べて2分の1になっている現在。「浪人してでも、志望する大学に行きたい」という人が減っている一方で、浪人生活を経験したことで、人生が変わった人もいます。自身も9年の浪人生活を経て早稲田大学に合格した濱井正吾さんが、さまざまな浪人経験者にインタビューをし、その道を選んでよかったこと・頑張れた理由などを追求していきます。今回は浪人、仮面浪人、社会人になってからの職場仮面浪人を経て、9浪で医学部に合格したがっそーさんにお話を伺いました。

みなさんは、社会人をしながら受験勉強をすることについてどう思われますか。

「勉強時間が取れない」「疲れ果てて集中できない」などと思うのではないでしょうか。

今回話をお聞きしたがっそーさんは「医学部に入る」という小さい頃からの夢を諦めず、多忙な社会人生活すらバネにして9年間戦い続け、27歳で合格を掴み取りました。

どうして、そこまで長い間モチベーションを保てたのでしょうか。夢を追いかけた理由は何なのでしょうか。

医師になりたいという将来の夢

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がっそーさんは、千葉県で生まれ育った活発な子どもでした。

「田舎でも都会でもない地域」と語る、がっそーさんが通った公立小学校・中学校には、周囲に中学受験をする人もほぼいなかったようで、受験に熱心な雰囲気ではなかったそうです。

それでもがっそーさん自身は中学3年生のときに150人中3位の成績を取る、勉強熱心な学生でした。

勉強を頑張ったのにも、医師になりたいという将来の夢が関係していたそうです。

「小さいころ、よく喘息で息ができなくなって深夜の救急窓口で点滴を打ってもらいました。そのときにお医者さんが格好いいと思うようになって、中1〜2のときから医学部に行きたいと思うようになったのです」

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