自らオーナーシップを持って学ぶための「問い」 忙しくても自家発電できる人が最強な理由

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水をあげる男の子
学びが必要とわかっていても、前向きに学び続けるコツがわからない人は多いようです(イラスト:荒木博行)
昨今の激しい市場環境の変化や、長寿化によって職業人生が長くなることにともない、リスキリングが注目されている。一方で、安易な「効率主義」やカリキュラムの型にはめられた勉強、「これからは〇〇の時代」というような情報があふれていることで、学びに楽しさを見いだせない、何を学んだらいいのかわからない、やる気が出ない、というもやもやした状況が生まれやすくなっている。
20年にわたり、ビジネスパーソンの学びに携わってきたVoicyの人気パーソナリティでもある著者が、どうすれば自分軸を保ちながら前向きに学び続けられるのか? 具体的な方法について語る。

このコラムを読んでいるあなたは、何らかの資格取得や学位取得を目指して勉強しているかもしれません。いや、ひょっとしたら、社内の選抜試験に向けた勉強の可能性もあるでしょう。

資格やテスト対策としての勉強には明確な目的があります。それは、勉強をすることで一定以上の得点を取る、もしくは単位を取る、ということ。言わずもがな、この文脈で語られる勉強とは、多くの場合、「他者が定めた要件を満たすための手段」として位置づけられます。

今まで私たちが「勉強」という言葉で想起するのは、この「要件クリアの手段」としてのイメージでしょう。

学生時代の勉強から一歩抜け出す

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しかし、勉強という手段にはもう一つ、忘れてはならない大事な役割があります。それは、自分の内なる疑問に答えるために学ぶ、ということです。

知りたいことがあるから学ぶ。これは、勉強が持つ根源的な役割のはずです。

もちろん、そんなことはわかりきったこと。しかし、一般論はさておき、目の前の具体論で考えてみましょう。

もしあなたが何かを学んでいるとして、その出発地点には、答えを出したい「問い」があるでしょうか。その問いは他者が定義したものではなく、自分の内側から出たものでしょうか。

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