自らオーナーシップを持って学ぶための「問い」 忙しくても自家発電できる人が最強な理由
ここに自信を持って「ある」と言い切れないのだとするならば、その学び方にはまだポテンシャルがあると言えます。
自分で問いを見つけることの効用
他者から与えられる問いに答えようとするのではありません。
自ら問いを出し、自分で答えていく。その答えがまた新たな問いを生み出し、そしてそこにまた答えていく。
このような言わば「自家発電的学習スタイル」にこそ、学びの面白さがあります。
たとえば、私が関わっている武蔵野大学アントレプレナーシップ学部での授業をご紹介しましょう。
ここでの教育的なチャレンジの一つは、学生たちに、自分の人生で追求していく問いを発見してもらうことにあります。
アントレプレナーシップ学部という名称の通り、大事なのは「起業家精神」という精神性です。自分でビジネスを起業するという「起業家」だけを目指すのではありません。
つまり、他者が出す問いに支配されることなく、問いそのものを自分で定義し、自分なりのやり方で問いを追求していく。そのような世の中との向き合い方にこそ本質があります。
だからこそ、1つの授業に対するアプローチも異なります。
たとえば、私は大学1年生向けに、「領域別テクノロジー」という授業を担当しています。この授業は、「教育業界」や「ヘルスケア業界」など、個別の業界におけるテクノロジーの可能性に対する理解を深めることが目的です。
この授業は、本来であればそれぞれの業界のトレンドや特性を教員から生徒に教えることが期待されるでしょう。しかし、この授業において私はほぼ教えることはしません。
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