学びをそれっぽい一般論で終わらせない方法 思考停止をやめて2ミリの差分を積み重ねる

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虫眼鏡を覗く男子
学びを一般論で終わらせないためにはどうしたらいいのでしょうか?(イラスト:荒木博行)
昨今の激しい市場環境の変化や、長寿化によって職業人生が長くなることにともない、リスキリングが注目されている。商社の人事部で、個々人のキャリアアップについて考え、ビジネススクールで教鞭を執り、数々のビジネスパーソンの悩みに耳を傾けてきたVoicyの人気パーソナリティでもある著者が、「知」を消費するのではなく、自分の一部とする独学について語る。

「今、何か学んでいることはありますか?」

もし、あなたがこんなことを聞かれたらなんと答えますか。

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ちょうどスクールのような場所に通っているような方であれば、胸を張ってそのスクールの名前やそこで教えられている学問の名前を答えるかもしれません。

もしくは、オンラインコミュニティに参加している方であれば、そこでの主要テーマを答えるかもしれません。

もちろん、そういった明確な目的があり、誰かが設計したカリキュラムがあるような場は「学び」としてすぐに想起しやすいでしょう。

しかし、実は私たちが多くのことを学んでいるのは、日常の些細な場面です。平凡な一日こそが、貴重な「学び」の場といえるのです。

その学びは本当に知らなかったことか?

では、ここで言っている「学び」の定義とは何でしょうか。

それは、一言で言えば「経験の前後の差分」です。

つまり、とある経験をする前の自分(A)と、その後の自分(B)の差分(BーA)こそが「学び」の正体に他なりません。

それを聞けば、何ら意外性はなく、まあその通りだと感じるかもしれません。

しかし、この新鮮味のない学びの定義も、実践の現場ではそれほど当たり前ではありません。ビジネススクールや研修の現場などで多くの方と接していて感じた実感知として、多くのケースで、前後の差分のないものを「学び」と言ってしまっているからです。

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