在日インド人5000人が既に帰国--震災で大量帰国したインド人の再赴任はいつになるのか?

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在日インド人5000人が既に帰国--震災で大量帰国したインド人の再赴任はいつになるのか?

在日インド人社会にも大きな影響を与えている福島第一原発事故。すでに在日インド人の大量帰国が発生、現在はそのピークが過ぎた状態にある。「とりあえず避難して」「様子を見る」という彼らは今後どうするのか。実は大変な問題だ。

そこで、ネクストマーケット・リサーチ代表の須貝信一氏に最近の在日インド人の意識や行動についてインタビューした。

--まず、在日インド人の方の様子、帰国の状況はどうだったのでしょうか?

まずインド人の犠牲者はいませんでした。また、東北には製造業等で働くインド人もいて避難所に避難した人は数十人いたと聞いています。帰国者の多くはIT企業の日本駐在スタッフとその家族が多いということです。

インドIT大手の日本支社では既に半数~8割が帰国、在日インド人全体では5人に1人くらいが帰国したとの推計が出ています。帰りたいけれども帰れないという人も多いと思います。

--IT大手では半数以上ですか。

インドIT大手の日本事業を規模の順でいえば、ウィプロ、インフォシス、TCS、HCLの順ですが、どこも半数~7割くらい帰国したようです。彼らの多くが30歳前後、子供がいる場合は小さい子供ばかりで、帰国便関係者によればやはり帰国理由は放射能と地震で「家族が心配」だそうです。パニックを起こしたというわけではなく意外と冷静だと思います。家族帯同の外国人赴任者としてはごく当り前の行動ではないでしょうか。

--なるほど、家族帯同が多いんですね。それにしても結構たくさん帰りましたね。

政府推計では約5000人です。航空会社の関係者の方によれば、「インド政府が用意した臨時帰国便では1600~1700人ほどが帰ったはず」だそうです。14日(月曜)と15日(火曜)はデリー直行便を飛ばしている国営航空会社のフライトがありませんでしたので、政府の臨時便を待たずに、東南アジア系の航空会社などで脱出した人も多かったそうです。

計画停電で電車の運行や代替輸送が滅茶苦茶になりましたので、フライト時間までに成田に到着できなかった人やら、とりあえず予約もせず空港に来てキャンセル待ちしている人などでごった返していたそうでチェックインの行列も全然進まなかったと聞いています。

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