次の"オードリー・タン"が手がける「凄い不動産」 新しい「循環型経済」を作り出す人の発想
台湾で急成長する、新しい賃貸サービス
2022年の推計値で、台湾のGDPはついに日本を抜いたとされている。だが台湾で暮らしていると、日本よりずっと格差社会が広がっているように感じる。
2023年2月に台湾政府が発表した2022年度の実質的な月給平均値は4万4417元(およそ22万円強)で、前年比2.8%と成長しているものの、物価の上昇などを鑑みると、実際にはマイナス0.15%であり、2010年以来となる大幅減少であるとされている。
業界別に見ると、金融保険業の平均月給は10万378元(およそ50万円以上)であるのに比べ、教育業、宿泊・飲食業、サービス業はワースト3で、平均月給は3万元台(およそ15万円以上)だ。
台湾ではこれまでは稼いだお金で不動産を購入し、子どもたちに残すことが親が果たすべき役割のような価値観が強かった。しかし近年では異様とも言える不動産インフレもあり、若い世代において、そうした価値観は急速に薄れてきている。
そんな中で登場したのが、Justin氏らが2年間のリサーチを経て立ち上げた事業「Alife」だ。
これは賃貸住宅やオフィスの提供と、その周辺でのサービス提供などによって、一種の「循環型経済」を実現しようという取り組みだ。
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