「日本の学校教育」がオワコンと言える2つの理由 1学級40人なのは「従順な人間」を量産するため

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日本の学校教育の現場は疲弊している(写真:Fast&Slow/PIXTA)
さまざまな課題、指摘、問題点が噴出している日本の教育。「なぜ」「どのように」「何を」を考えず、新しい用語が飛び交い、その第一人者が現れては消えていくという現状に教育現場は疲れ切っている。日本の教育に欠けていることを、日本と海外の教育にくわしい千代田国際中学校校長の日野田直彦氏が、本当に学校で身につけるべきことや、ミライを担う人たちに向けてのメッセージをまとめた『東大よりも世界に近い学校』から一部抜粋、再構成してお届けします。

いまの学校は限界だ

はじめまして。日野田直彦です。現在は千代田国際中学校の校長をしています。その前は、公募で大阪府立箕面高校の校長をしていました。公立学校では当時最年少の校長でした。偏差値50そこそこの「普通」の高校で、さまざまなチャレンジをした結果、生徒も先生も見違えるほど変わり、帰国生でなくても、海外経験がなくても、多くの生徒たちが海外に飛び立っていきました。

さて、どうして私がこの本を書いたのか。いま教育を受けているみなさん、そして大切なお子さんに「よい教育」を受けさせたいと願っているみなさんに伝えたいことがあるからです。

それは、ひと言でいえば、いまの学校は限界にきているということです。どうすればよいかわからず、迷走するばかりです。はっきりいって「オワコン」です。「終わったコンテンツ」ということです。とくに、私が中心的に取り組んでいる中等教育、つまり、中学と高校で6年もの時間をかけて行われる教育は極端にいえばムダになってしまっているということです。

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