「日本の学校教育」がオワコンと言える2つの理由 1学級40人なのは「従順な人間」を量産するため

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まず、いまの学校がオワコンな理由を説明しましょう。オワコンとは一時は流行したけれど時代に取り残されてしまったもののことです。

いまの学校は、生徒のためにも、社会のためにも役に立っていません。弊害ですらあります。理由は簡単です。時代に合っていないからです。社会の変化にまったく追いつけていないのです。

では、何を意識すべきなのか。

2050。いま意識しなければならないのは「2050年」、いまの中学生・高校生がお父さん、お母さんの年齢になるころの社会です。そこを生き抜かなければならない。そのためには、親や社会の常識や思い込みに惑わされないことが大切です。つまり、いまの学校はだれがなんのためにという視点がないために、根拠のない常識やいまでは通用しなくなった過去の成功体験に縛られているのです。

「いえない」「いわない」「いわせない」

産業革命以降の教育を振り返ると、教育に求められていたのは、国や会社の維持・発展に役立つ人間を育成することでした。「よき納税者を育成する」という言葉があるほどです。忠犬ハチ公のような犬(労働者)を生産するシステムが、近代の学校の原点でした。

その原点はいまも、色濃く引き継がれています。学校は勉強を教わるだけの場所ではありません。社会のルールや社会での「正しい」振る舞いを身につけるための場所でもあります。学校に厳しい校則があるのも、1学級40人というシステムが維持されているのもそのためです。中学校や高校に髪の長さから靴下の色までうるさく制限する校則があるのは、わけのわからない規則で縛りつけられることに慣れさせて、規則を守り、上に逆らわない従順な人間をつくるためです。1学級が40人なのも、勝手な言動をしないおとなしい人間をつくるためです。40人が一斉に勝手なことをしだしたら、授業は成立しません。ほとんどの先生は生徒に対して高圧的、強権的になるしかありません。いまの学校は、先生をそのように仕立てるシステムになっているのです。

つまり、産業革命以降の学校は、人間を忠犬にするための調教システムとしてつくられたにすぎないのです。「いえない」「いわない」「いわせない」人間を生産するための組織です。いまもその本質は変わらないので、いつまでたっても、自立しない従順な人間を育てることしかできません。

でも、それではいけないのです。

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