「最初にどこに就職するか」ですべては決まらない 「違うな」と思ったら、また選び直せばいい 

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まずは、最初のキャリアが肝心という思い込みをやめること。

そして「今」に焦点を当ててみることです。

「今、自分が一番のめり込めるもの、夢中になれるものはなんだろう?」と考えてみてください。答えが出たら、次の日の朝起きたときに、また考えてみる。考えても考えても楽しくてたまらないこと、理由もなく夢中になれることを、まずはがんばって見つけます。抽象的なことでもかまいません。

次に、それはどんな職業と結びつくのか考えてみてください。自分が楽しくて仕方ないことをできるのはどんな仕事を通じてなのか、どんな選択肢があるのか。

考えて、調べて、考えて、見つける。そして仕事を選択します。選択したら、その仕事にしばらく打ち込みます。

でも次のチャプターでは方向性を変えてもいいのです。

真剣に考えて選択し、全力で打ち込んだとしても、しばらくして「あっ、これじゃない。違っていた」と間違いに気がついたり、「このスキルを使ってほかのことがやりたい」と変わったりしていくのは、とても自然なことです。最適な答えを選べるようにベストは尽くすべきだけれど、最初からベストの答えを選ばなくてもかまわないのです。違うと思ったら、また、選べばいいのですから。

「めざせプロテニス選手」のはずが研究者に

私自身も、実にさまざまな選択をしてきました。テニスの世界トップ選手をめざして16歳で単身渡米しましたが、数度にわたるケガによって断念。数学と物理が好きでしたので、自分と互角に打ち合いができるパートナーのようなロボット「テニス・バディ」をつくれないかと、ロボット工学の研究の道に進みます。

ずっとアカデミックな世界にいましたが、2009年にはグーグルの共同創設者であるセルゲイ・ブリンとラリー・ペイジの2人に呼ばれ、グーグルXの共同創業メンバーの1人になりました。

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