天才と凡人を分けるのは「好奇心の有無」だった うまくいくまで、うまくいっているふりをせよ

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活躍したフィールドこそ違えど、紹介した天才たちは、みな自分の強烈な好奇心に従って成功を手にしました。

もちろんそれだけが原因とは言わないものの、生まれつき知能が高かろうが、生まれつき強い精神力を持とうが、好奇心という土台がなければせっかくの能力も発揮できません。

自らの得意分野を超えたジャンルに興味を抱き、損得の感情を超えて幅広いチャレンジを重ねなければ、どんな才能も生かされずに終わりかねないでしょう。

つまり、真の天才とは、死ぬまで人生を探索できる人間なのです。

では“好奇心”というスキルを身につけ、人生を探索し続けるにはどうすべきか?

最大のポイントは次の言葉に集約されます。

「うまくいくまで、うまくいっているふりをせよ」

もし何者かに生まれ変わりたいと思うなら、その人物の思考と行動をまねすることで、やがて思い描いた通りの人間になれる。そんな大衆知を端的に表した、英語圏では定番のフレーズです。

なんの手がかりもなく自己の改善を図るよりは、明確なロールモデルがいたほうが格段に成功に近づきやすいはずです。

そしてここ数年の研究により、私たちの好奇心もまた、「うまくいっているふり」で向上することがわかってきました。

好奇心はインストールできる

南メソジスト大学の心理学者ネイサン・ハドソンら研究チームが、大学に通う学生400人以上に対し、それぞれに「自分の性格で変えたいところを考えてください」と指示。そのうえで、研究チームが事前に作っておいた「アクションリスト」のなかから、好きなものを選んで週に1~4つずつをこなすように命じました。

このアクションリストには、参加者が行うべき具体的な活動が記されており、個人の要望に沿ったミッションが与えられます。

たとえば、社交的な性格になりたい人は、「昔の友人に連絡する」「初対面の人に挨拶する」などのミッションを、陽気な性格を目指す人は「友人に心配事を相談する」「不安になったら深呼吸する」などのミッションを実行しなければなりません。

要するに、すべての参加者に対して、各自が望む性格をすでに手に入れたかのように振る舞わせたわけです。

4カ月後、参加者に興味深い変化が認められました。

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