「男として終わった」更年期障害に悩む50代の深刻 欧米諸国と比べて「ED」になるケースも多い
そこでNHKなど5団体が共同で、更年期症状の広がりや、更年期ロスを把握するのを目的に「更年期と仕事に関する調査2021」を実施しました。
その結果、更年期特有の症状を「現在、経験している」または「過去3年以内に経験した」人は女性で約37%、男性で約9%。女性では50~54歳での経験がもっとも多く52.3%と半数以上にのぼることがわかりました。一方、男性では55~59歳の11.7%がもっとも多くなっていました。
また、「更年期症状経験者」のうち、「仕事を辞めた」「雇用形態が変わった(正社員から非正規などになった)」「労働時間や業務量が減った」「人事評価が下がった・降格した」「昇進を辞退した」といった更年期ロスに至った人は、女性で15.3%、男性では20.5%と女性を上回りました。
具体的には、女性では「仕事を辞めた(9.4%)」人の割合がもっとも多かったのに対し、男性では「人事評価が下がった・降格した(9.3%)」人の割合がもっとも多くなっていました。男女ともに、非正規などで働く人たちに労働時間・収入の減少が目立ち、非正規などで働く男性の17.9%が「収入が3割以上減った」としています。
不調により退職を選ぶ男性は多い
「更年期ロス」に至った理由については、
・症状が重かった
・働ける体調ではなかった
・職場に迷惑がかかると思った
・職場にいづらくなった
などが上位を占めていました(多い順)。
ここでも男女によって違いがあり、特に顕著だったのが「職場にいづらくなった」ことによる働き方の変化です。女性では「降格・昇進辞退」をした人が29.6%だったのに対し、男性では「仕事を辞めた」人が50.6%と、2人に1人が会社を離れる選択をしていました。
また、女性の9.5%が「更年期症状を職場の人に知られたくない」としたのに対し、男性は16.8%で、6人に1人が「自分だけの問題にとどめておきたい」と回答したのです。
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