2週間の"ガチ訓練"で「予備自衛官」になってみた 26年「外資系金融」勤務からの挑戦…驚きの発見

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制服も校歌もなく、締め付けらしきものがほとんどなかった高校時代。日本の国立大学の中でも極めつきにテキトーな勉学が許されていた大学時代。社会人になって26年間の個人主義的な外資系企業でのサラリーマン生活。

そんな筆者が、起床の合図とともに2段ベッドから飛び出し、ダークグリーンの迷彩服を身につけ、「半長靴」と言われるブーツを履いて隊舎前で行われる朝の点呼に慌てて駆け出して一糸乱れず整列し、号令とともに行進するという姿は、筆者の両親や家族、知人が見れば信じられない光景だっただろう。

今回参加した予備自衛官補(技能)の2週間の訓練とは、「プライバシー」も「選択の自由」もない、完全に「別次元の集団主義生活」だった

食事も風呂に入るのも「班のメンバー全員一緒」

技能公募でも小銃の分解整備や実弾射撃などの訓練が行われる (出典:防衛省HP  https://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/p/R3yobijip.pdf)

そこでは当然ながら民間にいれば一度も手にすることのない、ずっしりとした重さの小銃を扱う実弾射撃や、屋外で大量出血した時の止血法万が一のために防護マスクを瞬時に着用するなどの訓練が行われ、食事に行くにも風呂に入るにも「班のメンバー全員一緒」で、2段ベッドに寝泊まりする集団生活が待っている。

実弾射撃なども含まれる訓練の実際、隊舎での生活とは、いったいどのようなものだったのだろうか。

驚きの連続だった訓練の詳細は、次回の記事で記したい。

*この記事の後編:「予備自衛官補」の訓練、ど素人が受けた驚く感想

柳川 洋 元外資系証券マネージングディレクター、ウイスキーオンラインショップ「コマスピ」代表

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やながわ ひろし / Hiroshi Yanagawa

ウイスキーオンラインショップ「コマスピ」代表。また株式会社アールエイチワイ代表取締役として執筆・投資・コンサルティング活動を行う。超就職氷河期の1995年に京大経済学部を卒業し留学体験ゼロの「純ドメ」にも関わらず米系証券会社東京支店に入社、以降債券部門営業責任者・資本市場部門ソリューション業務責任者などを経て2021年5月までモルガン・スタンレーMUFG 証券株式会社マネージング・ディレクター。退職後の2022年6月陸上自衛隊予備二等陸曹として任用。金融経済系の切り口を絡めた独自の視点で講談社BCなどのウェブメディアへの投稿多数。

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