凋落してしまったゴルフ、再活性化できるか 最高峰「日本オープン」アマチュア開放の狙い

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この発表を聞いていて、昨年、同じく公益法人の日本プロゴルフ協会(PGA)が、プロテストのオープン化に踏み切ったことを思い出した。こちらも、それまではプロテストを受験するにあたってはアマチュアでの競技実績が必要だったり、ゴルフ場の研修生として研修会に出ていたりなど、受験への制約がいろいろあったが、いっぺんに取り払って「16歳以上の男子」にした。

「プレ予選」といい、1次、2次など上の段階の受験資格を持たない人は、腕前に関係なく誰でも受けられる。受験料5万4000円、書類審査料5400円の計5万9400円。初めての試みだった昨年は、179人が受験した。中には「思い出受験」もいたが、それでも挑戦者の中に「プロテストを受けて自分の力を試してみたい」という気持ちをひしひしと感じた。

「オープン化」がゴルファーのモチベーションに

最年長58歳の元消防署長の木村利治氏は2次で落ちた(アマ資格は失わない)が、その後日本シニアオープンでローアマに輝いている。プレ予選から勝ち上がって最終テストで56人中13人の合格者を出した。今までなら受験できなかったり、受験まで時間がかかったりしたはずの合格者の中には、10代のプロも誕生している。まだまだPR不足ではあるが、「オープン化」がゴルファーのモチベーションを上げたことは確かだ。

日本オープン「ドリームステージ」のエントリーは先着順でコースがいっぱいになるまでで、すでに始まっている。PGAプロテストのエントリー締め切りは4月17日。まだ間に合うか。いずれにしろ「われこそは」と腕に覚えがあったり、怖いもの見たさの関心があったりするアマチュアゴルファーは急いで決断を。少し準備して来年に挑戦するという手もある。そんなところも「夢」なのだろうか。

赤坂 厚 スポーツライター

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あかさか あつし / Atsushi Akasaka

1982年日刊スポーツ新聞社に入社し、同年からゴルフを担当。AON全盛期、岡本綾子のアメリカ女子ツアーなどを取材。カルガリー冬季五輪、プロ野球巨人、バルセロナ五輪、大相撲などを担当後、社会部でオウム事件などを取材。文化社会部、スポーツ部、東北支社でデスク、2012年に同新聞社を退社。著書に『ゴルフが消える日 至高のスポーツは「贅沢」「接待」から脱却できるか』(中央公論新社)。

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