エントリー条件は、JGAが導入した「ハンディキャップインデックス」を取得していること。ハンディキャップとはゴルファーの技量を示す尺度。さまざまなレベルのゴルファーが公平に戦うために使われる。かつてはゴルフ場の会員にならないと正式なハンディキャップは取れなかった。
これが、ゴルファーのハードルを高くしていた要因でもあるが、インデックスとは、簡単に言うとJGA個人会員になり、5枚以上のスコアカードを登録すればもらえる。詳しくはJGAのHPなどで確認を。とはいえ、インデックスさえ持てば日本オープンへ挑戦できるという、ハードルをかなり下げた印象だ。
「歴史的なしがらみ」も
「西日本では実施しないのか」という声もあるだろうが、日本オープンは2014年まで「歴史的なしがらみ」があり、関東、東北を除いて各地区連盟が主催する関西オープンや九州オープンなど5地区オープンに出場枠が与えられていて、自前の予選に割く「出場枠」が少なかった。2015年大会でもそれらの出場枠はまだ生きているため、○○オープンのない地区のみで「ドリームステージ」を開催するという建て付けになっている。
2016年からは○○オープンからの出場資格をなくし「ドリームステージ」で一本化したいものだ。各地区連盟はこれまで開催してきた経緯があり、○○オープンに権益があるのかどうかは分からないが、出場枠の既得権はあるので、抵抗も予想されるが、今回の「ドリームステージ」が盛況になれば情勢も変わるだろう。
日本オープンの「オープン化」によって、JGAの財政にも好影響があるかもしれない。「せめて、運営費ぐらいは出したい」とJGA常務理事は言う。仮にドリームステージの3会場で300~400人がエントリーすれば、昨年まで派生しなかった600万~800万円の収入が増えることになる。
ちなみに昨年までは、プロゴルファーが日本オープンの予選、本戦に出るためには参加料2万6000円を払わなければならなかった。「少しフィーを下げて、出やすくしたつもり」というのは、本音だろう。エントリーした人には日本オープン記念バッグタッグなどの特典もしっかり用意しているというのは、「自分の力を試したい」という人もいれば「一度でいいから名門コースで日本オープンに参加してみたい」という「思い出づくり」にも対応しようというところかもしれない。「ドリームステージ」の参加者が増えれば、財布も少しは潤うことになるかもしれない。
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