「国立大で仮面浪人」人気YouTuberが流した悔し涙 「しゅんダイアリー」さんに浪人時代の話を聞く

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「進学校に入ったから、『勉強もスポーツもやらなきゃ』という気持ちがあって、どちらにも時間を割ききれず、中途半端な状態でした」

自分の好きなことだけに集中できないことをもどかしく思っていた福田さんは「普通の学生になっていました」と当時を振り返ります。

高校3年生になり、部活を引退してから自分を変えようとした彼は、大学受験で挽回することを決意します。

「早稲田大学に行こうと思いました。YouTubeで早稲田の学園祭を見て、賢い人がおバカなことに真剣に向き合って本気で楽しんでいるのが当時の僕にはすごく格好よく思えたんです」

「金沢からわざわざ学園祭にも行き、さらにその思いが強くなりました」と語った福田さんは、早稲田大学を目指し、猛勉強を始めます。中学時代のように毎日必死に1つのことを続ける生活が戻り、そのころの自分の感覚を思い出した福田さんは、喜びを感じていました。

そして迎えた受験シーズン。第1志望の早稲田大学は商学部と社会科学部を受験しましたが、残念ながら落ちてしまいました。彼は「あのときの勉強は決して効率がいいと言える方法ではなかったです」と振り返ります。

努力をした人が強いと思い込んでいた

「土日は睡眠時間を45分にして、1日18時間勉強していました。とにかく”努力をした人間が強い”と思い込んでいたんです。でもそんな生活をしているから、大事な平日の授業の時間に寝てしまっていました。本末転倒ですよね。頑張る自分に酔っていたんです

福田さんは自分が大学生になりたかったこともあり、併願で合格した金沢大学に進学して大学生活を1週間体験してみました。それでも、受験が不完全燃焼だったことを引きずり、心の中のモヤモヤがなくなることはありませんでした。

「大学生活は楽しかったんです。でも、それだけでした。充実感はなくて、虚無でした。この感情をどうにかして消化しないといけないと考えて、やっぱり自分は早稲田に行きたいと思ったんです。それで仮面浪人を決断しました」

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