「日銀新総裁は誰でもいい」と言える3つの理由 「危機」にある日銀に本当に必要なものは何か

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競馬である。

12日の日曜日には重賞が2つあるが、両方とも明らかに格上の人気馬が2頭ずつ計4頭出走の予定だ。しかし、これが何とも微妙というか、強いはずなのに「今回は大丈夫なのか?」という感じなのだ。

まず京都記念(阪神競馬場の第11レース、芝2200メートル、G2)のほうは、昨年のダービー馬ドウデュースが出走する。だが、凱旋門賞だけでなく、その前哨戦も大敗。「馬場が合わなかった」という言い訳は聞きたくない。そんなことは行く前からわかっていたことだ。勝つ見込みのない挑戦など挑戦に入らない。参戦が間違いというだけなのか?もしかして弱いのか?

2番手のエフフォーリアは、「2021年の大スター」が。昨年は見るも無残なパフォーマンス。姿もまるで牛のようで、軽やかに走るイメージがまるでわかない馬体になってしまった。終わってしまったのだろうか?

一方の東京競馬場では、共同通信杯(第11レース、芝1800メートル、G3)。5月の日本ダービーにつながるレースであり、毎年大物、実力馬がさらにクラシックに近づくレースだ。本来なら、同じコースで行われた、昨年の東京スポーツ杯2着のダノンザタイガーが地力上位のはずだ。なにしろ、同馬はセリで2億9700万万円で落札され、デビュー前から大評判だった馬だ。

そして、もう1頭はファントムシーフ。年末に行われる2歳場が対象のG1、ホープフルステークスで2番人気4着だった。この2頭は強いはずだ。

しかし、東京スポーツ杯を勝ったガストリックは、なんとホープフルステークスで16着と惨敗。また、東京スポーツ杯で断然の1番人気で3着だったハーツコンチェルトは、ホープフルステークスで7着だった。今年の3歳牡馬はどうなっているんだ? 全部弱いのか? まったくわからない。

日曜の重賞は「2つのレースで計4頭の単勝」で勝負

このような時に、不安なのに、押し出されて1番、2番人気になり、しかも有力な穴馬もいなくて、オッズも普通に低い1番、2番人気となりそうだ。そんな馬を買うのは、本当に馬券下手だ。

こういうときは、開き直って、勝つイメージがわかなくとも、とにかく穴を勝っておけばいいのだが、私はやはり日曜日はこの4頭に期待したい。競馬はギャンブル、馬券の対象ではなく、強い馬が実力を発揮して勝つ。そういう競馬が好きだし、そうあって欲しいからだ。それが競馬の真実であり、競馬の浪漫だ。これが私の独りよがりでないことを祈る。だから、この4頭には結果で示してほしい。4頭の単勝。馬券としては阿保だが、だからなんだというのだ?

(当記事は「会社四季報オンライン」にも掲載しています)

小幡 績 慶應義塾大学大学院教授

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おばた せき / Seki Obata

株主総会やメディアでも積極的に発言する行動派経済学者。専門は行動ファイナンスとコーポレートガバナンス。1992年東京大学経済学部首席卒業、大蔵省(現・財務省)入省、1999年退職。2001~2003年一橋大学経済研究所専任講師。2003年慶應大学大学院経営管理研究学科(慶應義塾大学ビジネススクール)准教授、2023年教授。2001年ハーバード大学経済学博士(Ph.D.)。著書に『アフターバブル』(東洋経済新報社)、『GPIF 世界最大の機関投資家』(同)、『すべての経済はバブルに通じる』(光文社新書)、『ネット株の心理学』(MYCOM新書)、『株式投資 最強のサバイバル理論』(共著、洋泉社)などがある。

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