「シンママ婚活アプリ」企業が"商機"と考える理由 「離婚歴あり」を気にしない人が増えている
未婚の方も登録できるとはいえ、ユーザーは男女とも結婚歴がある方の割合が高くなっています。さらに直近1カ月以内にログインしているアクティブユーザーでみると、未婚者の割合はぐっと減ります。アクティブユーザーのうち女性55%は結婚歴があり(子どもなし)、42%がシングルマザーです。男性は40%が結婚歴あり(子どもなし)、25%がシングルファザーです。
マリッシュの仕組みは、ほかのメジャーなマッチングアプリとほぼ同じですが、プロフィール項目は非常に独特です。通常のマッチングアプリのように「年収」の項目以外に、“金遣い”に関する項目が多いのです。「貯金」「車」「ブランド」「ギャンブル」といった金遣いの荒さを探る項目があります。結婚歴があるからこそ、金銭感覚は事前に知りたいのでしょう。金銭感覚に関する項目は他のマッチングアプリには見られません。
その他にも「新たに子どもが欲しいのか」「結婚式はしたいか」「引っ越しが可能か」といった、結婚歴があるからこその項目もあります。
それでも気が引けてしまう離婚経験者たち
また、ユーザーの過半数は、他にマッチングサービスの利用経験がない方が多いそうです。今はマッチングアプリや結婚相談所といったほとんどのサービスで、他のサービスも利用した経験がある方の割合が多くなっているにもかかわらずです。
実は、再婚する人は増えているのですが、その出会いのためにマッチングサービスを利用している人はさほど多くありません。結婚相談所大手のパートナーエージェントによると2017年の登録者のうち結婚歴がある方の割合は7.84%、2022年の登録者では7.06%と、近年大きな変化は見られません。
つまり、結婚歴があるゆえに、それを気にしてマッチングサービス利用を躊躇っていた方が多いのではないでしょうか。
婚活支援者側からすると、子どもがおらず離婚歴も1回であれば、さほど不利にならないと考える傾向があります。再婚の方は、無謀な高望みをすることもあまりなく、結婚への過剰な憧れもないため、婚活スタートから婚活を卒業するまでのスパンが割と短いのです。
社会全体として離婚をネガティブにとらえなくなっているのに、いざ自分のこととなると離婚歴を気にして、積極的にマッチングサービスを利用していない方がまだ多い現状。だからこそ、再婚したい方が利用しやすいマッチングサービスをつくろうと思う企業は、今後も多数出てくるのではないでしょうか。
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