みさえは(39歳、仮名)、結婚相談所での婚活を始めて5カ月目に、結婚を真剣に考えられる男性ひさお(41歳、仮名)に出会った。
みさえは3歳の男の子を育てるシングルマザーなのだが、一度も結婚はしていない。そうした環境を受け入れてくれる男性は少なく、お見合いはとても組みづらかった。そんななかで出会ったのがひさおだった。
なぜ結婚をしなかったのか、そこにはこんな事情があった。
みさえがシングルマザーになった経緯
「4年前、仲のいい女友達のあき(仮名)と、彼女の知り合いの男性2人の、2対2で食事をしたんです。その後、そのうちの1人とお付き合いをすることになりました。それが子どもの父親です。ただその食事会は、私の友達が彼を好きで仕組んだというのが後でわかりました」
当初はあきの気持ちは知らずに、彼からアプローチされるがままに付き合いがスタートした。
「彼と付き合うことになったと彼女に伝えると、急に私に対する態度がトゲトゲしくなりました。それで、彼女の気持ちに気付いたんですね」
ただ、そのときはみさえ自身、彼を好きな気持ちが止められなかったので、そのまま付き合いは深くなっていった。そして、男女の関係にもなり妊娠がわかったのだが、付き合っていた当初から気になることがあった。彼は、些細なことでキレるのだ。
「でも、妊娠もしていたし親にあいさつもすませていたので、結婚へと話がどんどん進んでいったんです。ところが、婚約したとたん、キレると暴力が始まりました」
みさえの体を殴る、蹴る。物を投げつける……。「お腹だけは蹴られないように、必死でかばいました」。
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