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ソフトバンクとNTTドコモを分析する 今後の展開が見えない携帯キャリア2社

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中長期的な安全性を示す「自己資本比率(純資産÷資産)」も18.9%あります。次に分析するドコモの76.1%、KDDIの60.7%に比べると遥かに低い水準ですが、固定資産を多く必要とする業種では20%以上あることが望ましいとされていますが、業績も比較的安定していることから、今のところはそれほど問題ないと言えます。

これまでのソフトバンクは思い切った戦略を打ち続けてきましたから、今後も私たちをアッと言わせるような戦略をとることも考えられます。いずれにしても、スプリントの扱いも含めて、今後の動向に注目したいところです。

定額プラン戦略の失敗で業績を落としたドコモ

続いて、ドコモの決算内容を分析します。こちらも第3四半期までです。損益計算書(17ページ)を見ると、売上高にあたる営業収益合計が、前の期より1.1%減の3兆3267億円と若干落としています。

その上、営業費用合計が微増しているため、営業利益は14.7%減の5871億円となりました。売上高営業利益率を計算すると、前の期は20.5%、この期は17.6%ですから、収益力自体が幾分落ちていると言えます。

さらに同社は、今期の通期業績予想を、従来の予想である売上高4兆5900億円、営業利益7500億円からそれぞれ4兆4000億円、6300億円へ下方修正しました。

 なぜ、ドコモは業績を落としているのでしょうか。主な原因は、2014年6月からスタートした新料金プラン「カケホーダイ&パケあえる」の影響です。これは、国内であれば他社の携帯電話や固定電話にかけても、時間と回数の制限なしに通話料が定額になるというものです。

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【新料金プラン導入が裏目に】

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