崖っぷちのシャープと復活のソニーを分析 2社はなぜここまで明暗が分かれたのか

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「経営危機」が再燃したシャープ。一方のソニーは復活の兆しも。両社の明暗はどこで分かれたのか
シャープの「経営危機」が再燃しています。前2015年3月期の損益は300億円の黒字予想から一転して、300億円の最終赤字に陥る見通しです。事業の見直しなどにかかる特別損失を計上する場合、赤字額はさらに膨らむ可能性もあります。
一度は回復の兆しを見せたシャープが、再び赤字に転落した理由は何でしょうか。それはやはり、液晶テレビや液晶などの主力事業が不振を続けていることだと思われます。一方、ソニーは純損失を計上したものの、営業黒字を伸ばし続けています。スマートフォンやPS4などの売り上げが伸びたことに加え、ソニー生命などの金融事業の収益が増えているのです。2社を比較すると、事業ポートフォリオの違いが収益性と安全性に差をつけていると感じます。今回は、シャープとソニーの最新の決算を分析します。

本業不振と借金返済、ダブルで苦しむシャープ

一度は立ち直ったかに見えたシャープが、再び経営難に陥っています。早速、平成27年3月期 第3四半期決算(2014年4〜12月)を見ていきましょう。

損益計算書(8ページ)から業績を調べますと、売上高は前の期より3.1%減の2兆0904億円。売上原価は3.2%減少し、売上総利益は2.5%減の3799億円となりました。微減といったところです。

そこから販管費が微増したことで、本業の儲けである営業利益は、37.1%減の512億円となりました。本業が苦戦している様子が分かります。また、経常利益は、支払利息などの営業外費用が嵩んでいるため、181億円となっています。

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