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政治・経済・投資 #小宮一慶の会計でわかる日本経済の論点

崖っぷちのシャープと復活のソニーを分析 2社はなぜここまで明暗が分かれたのか

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さらに、特別損失には事業構造改革費用が146億円積まれています。不採算事業をリストラするための費用が嵩んでいるのです。その結果、最終利益である四半期純利益は、71億円の損失を計上しました。

シャープの場合、深刻なのは資金繰りの問題です。貸借対照表(6~7ページ)を見てください。

まずは「負債の部」に注目すると、借入金や社債などの有利子負債が合計で9775億円あり、かなり膨らんでいることが分かります。特に、1年以内に返済しなければならない短期借入金は7172億円もありますから、これは近いうちに借り換えをしなければなりません。

それから、短期的な安全性を調べるために「手元流動性(現預金やすぐに現金化できる資産÷月商)」を計算しますと、1.1カ月分となります。大企業は1カ月分あれば安全と判断されていますが、このような業績が悪化している状況では、1.1カ月分はむしろギリギリの水準と見たほうが良いでしょう。

このように、業績が悪化している上に、有利子負債の返済も重くのしかかり、さらに短期的な安全性も損なわれつつあるわけですから、資金繰りが非常に厳しい状況であることが分かります。

そのため、シャープは設備投資もかなり抑えています。キャッシュフロー計算書を見ますと、設備投資にあたる「有形固定資産の取得による支出」でのキャッシュフローの流出が382億円。一方、減価償却費が817億円となっています。

一般的に、減価償却費と同じくらいの新たな投資をしなければ、現在の事業を維持することが難しいと考えられますので、シャープは設備投資を大幅に抑えていると言えます。

その上、この期は借入金の返済や社債の償還もありましたから、最終的に現金がどれだけ出入りしたかを示す「現金及び現金同等物の増減額」を見ると、マイナス1268億円となっています。現金が大幅に目減りしている様子が分かりますね。

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