医薬品サプライチェーンの急所を握る中国
そうして党内に亀裂を抱える共和党も、民主党も、アメリカにおいて超党派で合意するのが、厳しい対中政策である。1月11日、下院では「アメリカと中国共産党との戦略的競争に関する特別委員会」の設立が決まった。共和党が多数派を占めた中間選挙後、マッカーシーが議長就任時の公約に掲げていた委員会である。委員長はギャラガー議員が務める。
2人がFOXニュースに寄稿していたオピニオンは、中国に関する特別委員会が取り組むべき活動を述べたものだった。その2人が注目したのが医薬品である。冒頭の文章は、こう続く。
「2021年、アメリカは抗生物質の4分の1を中国から輸入していた。ジェネリック医薬品の主要生産国であるインドは、医薬品の原薬(注:有効成分)の80%を中国に依存している。これは表向き問題なく見える医薬品の供給源でさえ、最終的には中国にたどり着くことが多いことを示している」
インドはワクチンや低価格ジェネリック医薬品について世界最大の生産国であり「世界の薬局」と呼ばれる。しかし、中国における原薬の生産コストはインドより20%ほど安い(KPMGインド、CII調査)。原薬の原材料についてもインドは中国に依存してきた。
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