39歳で「発達障害」と判明した僕が体験したこと 「洗濯機の音へのイライラ」から思わぬ診断へ

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自身の経験から、発達障害の診断は「生きづらさ」を解明する手段の1つになりえると語る石井氏(写真:不登校新聞)
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1年ほど前、40歳を目前にして自分が「大人の発達障害」だと発覚しました。発達障害は脳の特性の1つですが、その生きづらさゆえに不登校になる人もいます。また、私のように長いあいだ、自分の特性がわからなかった「隠れ発達障害」の人も多いでしょう。なぜか学校に合わない。それを解明する手段の1つに発達障害の診断はなりえます。今回は取材だけではわからなかった、診断を受けるなかで感じたことをお伝えしたいと思います。

発達障害は3種類に大別される

(画像:不登校新聞)
当記事は不登校新聞の提供記事です

まず、そもそも発達障害とは何かを説明します。発達障害とは生まれつきの特性で「できること」と「できないこと」の能力に差が生じ、日常生活や仕事に困難をきたす障害のことを言います。発達障害は3種類に大別されます。ADHD(注意欠如・多動症)、ASD(自閉スペクトラム症)、LD(限局性学習症/学習障害)の3種類です(上記イメージ図参照)。代表的な症状を紹介すると、ADHDは「不注意」「落ち着きがない」など。ASDは、「周囲とのコミュニケーションが苦手」「こだわりが強い・変化が苦手」など。LDは知的発達の遅れがないにもかかわらず、読み書きや計算が苦手など。3種類のうち「これだけが当てはまる」という人は、ほとんどいません。障害の程度や出方は人それぞれちがうので、苦手なことも個々にちがいます。また、発達障害かそうでないかのちがいについても、あいまいな部分が多く、発達障害の「グレーゾーン」で悩んでいる方もいます。

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