「39歳フリーアナウンサー」が駅前で応援するワケ 「朝チア」で一歩踏み出す勇気を応援したい
地方の女子高校生が、東京に出てきて、やがてアナウンサーになりたくて奮闘するも、入社試験で70社に落ち、地方局でやっと契約アナウンサーになったのですが、たった1年で契約終了。その後のオーディションでも落ちまくり、身も心もボロボロになった私に、一筋の光を差してくれたのが「朝チア」でした。
そして私が「朝チア」で見知らぬ人たちを応援することで、どん底だった私の心は少しずつよみがえり、私自身が「朝チア」に支えられていることに気づかされたのです。
「あれ? なんで涙が出るんだろう」
「朝チア」の活動をしていると、ほとんどの人が私たちの前を通り過ぎるなか、たま〜に足を止めてくれる人がいます。「見てるよ」というように、手でサインを送ってくれる人もいます。なかには、わざわざ歩み寄って、言葉をかけてくれる人もいます。
ハイタッチをしに行ったら、ぽろりと涙をこぼした女性もいました。
まだ若い、20代に見える女性でした。
彼女は、こぼれた涙に自分でも驚いたようで、「あれ? なんで涙が出るんだろう」と笑いながら泣いていました。そうした姿を見ると、「この人、すごく頑張ってたんだなぁ」という気持ちと、私たちの応援が伝わったんだなという安堵感が湧き上がってきます。涙もろい私の目も、うるうるしてしまいます。
あるとき、遠巻きにじっと見ていた60代くらいの女性が気になりました。ものすごい視線を感じるのです。いつもより足をのばして、後ろのほうまでハイタッチに行きました。
するとその女性は私の手にさっと触れるのではなく、ぎゅーっ、と強い力で握ってきたのです。
そして、こう言いました。
「ありがとう!」
涙のわけを聞いてみると、その女性の娘さんは、ガンの闘病中だと話してくれました。つらい治療を受けていて、その様子を見ると女性も落ち込みがちだったのが、朝チアを見て「なんだか勇気をもらったわ。私も頑張らないとね」と気持ちが変わったと言うのです。もしかしたら、娘さんは私と同じくらいの年齢だったのかもしれません。
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