わが子に限って「冷静さを欠く親」が知らない3盲点 「俯瞰して観る」ために必要な考え方とコツ

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例えば、5歳の子どもが、幼稚園に着ていく服にこだわりがあって困るという相談があったとき、「5歳の子は一般的にそんなものよ。うちの子もそうだった」とほかの親御さんのコメントをいくつか聞くことで、自分の子だけが特別なのではないと認識でき、安心が得られます。自分の子どもだけと見たときに比べ、だいぶ俯瞰的に捉えることができていると思います。

以上の内容は、子どもの細かい部分が気になって仕方がない人向けの内容であり、子どものことをあまりにも観ていない場合は別の回答になります。そのような方には、もっと細かいところを観てあげてくださいと逆のお話をします。

今の不安や状態が同じように続くことは、まずない

2. 長期的に観る〜「今、何とかしなければ」ではなく、「何とかなる」

「このままだと不安です」

このフレーズはたびたび質問の最後に使われます。2022年にどれほど、この言葉を聞いたかわかりません。このフレーズが出てきたときは、決まって筆者は次のように回答してきました。

「“残念ながら”、その不安どおりにはなりません」

子育ては短距離走というよりも長距離走に近く、その間子どもは日々成長して変わるため、今の状態が今後も同じように続くことはまずないと考えています。

それにもかかわらず、「今を何とかしないといけない」という思いが強すぎると、余計なことを言ったり、やったりしてしまいます。実際、それが事態を悪化させてしまったと、2022年は親御さんたちから何度も聞いてきました。

では、どうすれば長期的視点になれるでしょうか。俯瞰的に観ること同様、容易ではありませんが、筆者は魔法のコトバを使うことをお勧めしています。

「何とかなる」

同時に、何とかならなかったケースがあったら教えてほしいとも伝えています。

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