もちろん、この5.7%の学生が不参加となった理由は、選考に落ちたり、抽選に外れたりしたからだが、それにしても、ざっくり50万人の就活生が、平均5回以上のインターンシップをこなすとは、いったいどういう仕組みがなせる技なのか。
ここで、参加したインターンシップの期間(長さ)を見てみると、半日が最多で74.4%、次いで1日が67.1%となっている。
また、その参加形式は「ウェブのみ」が32.2%、「どちらかというとウェブが多かった」が38.6%だ。これらを合わせると70.8%。
要するに、半日あるいは1日で終わるウェブ中心の職業体験。これが今のインターンシップの主力というわけだ。
まさにスタンプラリー的職業体験の様相を呈する。
ちなみに、「インターンシップに参加して、自分自身に変化があったと感じられる点は?」という問いに対し、58.1%でトップとなったのが「自分に合う仕事・合わない仕事など、職業適性がわかった」とのこと。
「半日あるいは1日で終わり、ウェブ中心」という、実に〝充実〟した職業体験で、自分に合う・合わないが判断できて何よりだ。
「社員同士が仲良さげ」で応募先を決める
他方、インターンシップを通じて「知りたかったことを知ることができたか」となると、71.5%が「できなかった」と答えたと、学生就業支援センターの「夏期インターンシップ参加学生追跡調査」は報告している。
こちらの調査結果のほうが、より素直な意見が表出した結果のように思われる。
また、その「知りたかったのに知ることができなかったこと」としては、「職場の雰囲気」が35.1%で最も多くなっている。さらに、その「職場の雰囲気」が「良いと感じた場面」については、「社員同士が仲良く話しているとき」とのことだ。
これについては、私が日常的に学生と接している中でも、頻繁に耳にする。「昨日のインターンシップはどうだった?」と質問した際の返答で、最多のパターンがこれだと言っても過言ではない。
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