「5代目プリウス」いち早く乗ってわかった超進化 一目惚れするデザインと虜にさせる走りは本物か

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プリウス(2.0 HEV プロトタイプ)
プリウス(2.0 HEV プロトタイプ)

細かい話になるが、さまざまな場所に“隠れプリウス”が隠されている。わかりやすい場所で言うとフロントウィンドウやヘッドライト、フェンダーアーチなどだが、開発陣に聞くと計26個あるそうなので、探してみてほしい。

インテリアはトヨタ車共通の水平基調のコクピットデザインをベースにプリウス用として最適化。メーターはプリウス伝統のセンターメーターから通常タイプに変更された。一方、メーターパネルはbZ4Xでも採用されるバイザーレスの液晶式を採用。シンプルな表示で視認性も高いが、ドライバーの体格如何でステアリングにメーターの一部が隠れてしまうため、可能ならばステアリング連動式のほうがいいだろう。

そして、歴代プリウスの伝統だったインパネシフトは廃止されシフトレバーはセンターコンソール上に移動。シフト回りは新型クラウンと共通部品で合理化の要素もあるが、インパネシフトはさまざまなことを言われたのも関係しているのかも!?

センターコンソール回りは限りあるスペースの中にさまざまなアイテムを装着するため雑多なレイアウトになりがちだが、プリウスのそれは実にスマートである。シフトの移動でインパネ下部のレイアウトに自由度が生まれたことで2段式ポケットや横レイアウトのカップホルダー(取り出しやすさを考慮した工夫入り)、シフト横のサイドトレイなど収納も充実している。個人的には同時期デビューのクラウンはこの辺りをもう少し見習ってほしい。

ハイブリッドとプラグインハイブリッド

居住性は見た目から前席優先と思われがちだが、後席はルーフライニング(天井部分にある内張りの仕上げ材)の工夫やシート角度の最適化による頭上スペースの確保、+50mmのホイールベースによる足元スペース拡大、フロントシート形状最適化やリアドアのウィンドウ面積をできるだけ大きく取る工夫(そのためにリアドアに電子ラッチを採用)などにより閉塞感は少なめで、想像している以上に快適な空間となっている。

パワートレインは1.8/2.0Lのハイブリッド(HEV)と2.0Lのプラグインハイブリッド(PHEV)を用意。2.0LはTNGA戦略のもとに開発された走りと環境を高次元でバランスさせたダイナミックフォースエンジンと電動モジュールが一新された第5世代THSⅡの組み合わせとなる。

システム出力196psは4代目の約1.6倍を発揮しながら4代目同等の燃費性能を実現している。一方1.8Lはエンジン先代と同様に2ZR型を継承するが2.0Lと同じく電動モジュールが一新された第5世代THSⅡを組み合わせることで、日常域の加速性能や力強さ、さらに実用燃費の向上がポイントだ。

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