3つの付加価値「便利、リスク減、感動」のつくり方 人間の感情「22ステージ」を上に持っていく
このように、付加価値は人の「感情」と密接に連動していることを覚えておいてください。もし相手の感情が、感情の22段階の下のほうにあるのなら、その感情に共感してあげて、相手の感情を上のステージに持っていく。それができれば、人は付加価値を感じるのです。
人は知らず知らずのうちに、自分が感動することに対して付加価値を感じ、お金を支払っていますが、ニーズは人それぞれです。状況や環境によっても異なりますから、支払う金額も変わってきます。
例えば旅行を考えてみてください。自分一人だけ、または親しい友達との気分転換のための旅行であれば、少ない予算で済ませたいと思うでしょう。しかし、久しぶりに家族みんなで旅行に出かけて、家族にいい思い出をつくってあげたい、たまにはちょっと贅沢したいという目的であれば、予算は全然違ってきます。人によっては数十万円以上使うかもしれません。
お客様のニーズがどこにあって、何に対して感動するか。その感動にどれくらいの付加価値を感じているかを、常に深い視点と広い視野で探索し続けてください。
付加価値の3種類
お客様が何に対して感情を動かされ、付加価値と認識するのか? それを理解するためには、もう少し付加価値の種類を知っておく必要があります.
私は、付加価値は大きく次の3つに分類されると考えます。
1.置換価値
2.リスク軽減価値
3.感動価値
一つひとつ見ていきましょう。
これは、今使っている製品やサービスを、他の製品やサービスに置き換えることでより便利にしたい、しかも今と同じ「喜び、幸福、満足」などの感情を味わいたいというニーズを満たす価値です。
例えば、これまでは固定電話を使っていた状態を、インターネットを活用した電話通信に替えることや、これまではメールで行っていたことをチャットツールなどに替えていくといったケースです。
この場合、ツールの置き換えによって今より少し便利になり、しかも今現在の感情の状態(喜びや満足)をキープできます。ライドシェアサービスなどを展開するウーバーも置換価値のよい例でしょう。移動手段を今までのタクシーからウーバーに置き換えることでより便利になり、しかもこれまで同様の満足感を得られるのです。
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