この言い方には「セルフハンディキャッピング」の要素もあります。
セルフハンディキャッピングとは心理学の用語で、たとえば「今日は二日酔いで調子が悪いから……」「今回のテストは本気で勉強しなかったから……」などと、「うまくいかない」要因を先にアピールして「予防線」を張る行為です。
結果的にうまくいったらラッキーだし、うまくいかないときに「ほら、言ったとおりでしょ?」と批判を避けることができます。
そのうえ、他人からの「そんなことないんじゃない?」というフォローももらえるし、うまくいったら「意外とやるじゃん!」と評価が上がります。
実によくできた仕組みですが、相手に気をつかわせますし、困らせます。めんどくさい人、かまってほしい人という評価がついて、結果的に損してしまうのです。
「私なんて」がクセになっている人は、少しずつでも修正していきましょう。「私なんて」と口に出しそうになったら「私は」と普通の言い方に直す。
「私は、仕事は遅いかもしれないけど、がんばります」
「私は、自信がないけど、自信を持つように努力してます」
といったように、最後は「ポジティブに」締めるだけで印象はグッとよくなります。
「私なんて…」と言いそうになったら、相手の話を
もうひとつは、なるべく「相手の話をする」というのも手です。
冒頭の例で言えば、「私なんて……」と言いそうになったら、すかさず無理にでも「○○さん、ほんと顔が小さいから」と相手のことについて話して、あいづちを打ちます。お世辞っぽさはぬぐえませんが、自虐してかまってもらうよりもだいぶクリーンでプレーンな印象になるでしょう。
●損する人=自虐と見せかけて自慢をする→悪印象度75%
あからさまに自慢する人は損をする。それは多くの人が思うことでしょう。「自虐」と見せかけて実は「自慢」している人が、最近目につきます。
例えば、
「会う人、会う人みんなに童顔だって言われるんですよねー。私ってそんなに、子どもっぽいかなあ?」
「ぜんぜん休みが取れなくって、寝不足気味だわ。ま、俺も好きなことを仕事にしてるわけだから、いいんだけどね」
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