野球選手を沖縄から「遠隔スカウト」の凄い仕組み 未来を志向するジャパンウィンターリーグ

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大会GMを務めるのが大野倫氏だ。沖縄水産時代に甲子園で準優勝し、巨人、ダイエーでもプレー、沖縄では知名度の高い野球人だ。

「沖縄でこうしたイベントを開くには、野球界や行政へのあいさつが大事です。いきなり落下傘で降りてきて、大会を開きますと言ってもそっぽを向かれます。鷲崎代表と共にあいさつ回りをしました。最初は『なんだ?』と鼻で笑われたりもしましたが、しっかり面通しをして、説明をするうちに協力体制が出来上がってきました」

蔵当志織さん(写真:筆者撮影)

球場の受付では、蔵当志織さんが来賓、メディア、業者などの対応を取り仕切っている。沖縄水産の故栽弘義監督の娘さんだ。

「沖縄は野球立県ですが、本土の価値観とは異質な部分があります。地元に愛されないと、息の長い活動になりません。そういう部分は私が見ていきたいですね。12月に入ると沖縄の主要な球場は翌春のプロ野球キャンプのために使用禁止になるんですが、球場の芝生メンテナンスをする専門家に問い合わせて、この時期に球場を使用しても芝の復旧は可能だというお墨付きをいただいて、球場を所有する自治体を説得しました」

カリフォルニアのウィンターリーグでの出会い

選手のコンディションを管理しているのはもう一人の副代表でトレーナーの山田京介氏。

「ここに来ている選手がみんな完璧に出来上がっているわけではありませんから、期間を通じてトレーナーが調整して選手のパフォーマンスを上げることができればと思っています。高校、大学、独立リーグと野球を続けて、カリフォルニアのウィンターリーグで鷲崎代表と出会いました。日本でもウィンターリーグを、という考えに賛同して開催へ向けて取り組んできました。彼の熱意に乗っかっていい人材が来てくれたのが強みですね」

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