先の読めない会社に欠けている"考え方のクセ" 企業が持続的に成長するために必要なこと
「仮説を考えてください」と言うと、尻込みする人もいるかもしれない。「良い仮説が思い浮かびません」というわけだ。また、「確実なことは言えないので、仮説は出ません」と、根本的に間違えたことを言う人も多い。
しかし、「たかが仮説」だ。間違っていたらまた新しい仮説を考えればよい。そう開き直って、いろいろ考えてみよう。経験的に言うと、100個くらい仮説を考えると、良さそうなものが10個くらい残る。しかし、検証すると合っているものは2つくらいだ。その残った仮説を膨らませてまた別の仮説を出していく。
これを最初から「正解を出そう」と意気込むと、なかなかアイデアは出てこない。ちょっと開き直って、頭のネジを少し緩めて、バカなことを含めていろいろ考えてみよう。その中から良さそうなアイデアだけ拾えばよいのだ。こんな「仮説検証アプローチ」に気楽にトライして、新しい未来を創り出していこう。
調査レポートなどで合理的に妄想
未来の事業は、当たり前だが、未来の世界の中に創り出すものだ。どんな未来が来るかは正確にはわからないにせよ、今なら「妄想」でしかないことが、未来では実現している可能性が高い。「未来の現実」とは、今の「常識」から考えると「妄想」だといえる。未来を創り出すためには、こうした「妄想」がスタートになる。
しかし、未来を妄想するとはいっても、独りよがりの荒唐無稽な未来を考えても誰も納得しない。それは妄想ではなく「妄言」でしかない。妄想の前に、「未来はこうなるはず」という「未来予測」をインプットしよう。
そうした未来予測にもとづいて、今は存在しない、しかし出現するはずの未来を、思い切りかつ「合理的に妄想」しよう。そのうえで、自分の業界や地域に関する未来予測の情報について、まずはインターネットで記事やデータを検索して、さまざまな書籍や調査レポートにあたってほしい。
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