先の読めない会社に欠けている"考え方のクセ" 企業が持続的に成長するために必要なこと

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「仮説」という言葉は聞いたことがあるだろう。「こういう製品を作れないか?」「この会社と組めるのでは?」「こういうサービスをアピールしてみよう」などという、アイデアのことだ。未来はこうした「仮説」をたくさん考えることから始まる。

こうした仮説は、ほとんどが外れる。これは仕方ない。良いアイデアなどなかなか出てこない。それに、いくら頭で考えても、現場の話を聞くまで、また市場で売ってみるまで、正解は誰にもわからない。

しかし、間違っていたら直せばよいのだ。仮説をどんどん確かめて、直して、仮説の精度を高めていこう。これを「仮説検証」という。この仮説検証を繰り返し、精度を高めた仮説こそが、あなたが創り出す未来なのだ。

「正解思考」から「仮説思考」へ

こう書くと違和感を感じる方もいると思う。「仮説などアヤフヤなものを考えるまでもない。しっかり調べてよく考えたら、正しい結論が導き出せるはずだ」というわけだ。こういう思考法を「正解思考」という。

しかし、現実はそうはいかない。新しく創り出す未来について、「確実にこうなる」と言える人はいない。誰もやったことがないことなので、いくら調査をしても情報がないことも多い。未来とは「やってみないとわからない」世界なのだ。調査をいくらしても正解はわからない。

だからこそ、仮説をたくさん考えてみよう。そして、考えた仮説が有効かどうかをデータやヒアリングや実験で確かめて(検証して)いき、スジの良い仮説を採用するのだ。こうした思考法を「仮説思考」という。

右手の本業ならば、既知の情報や知見もたくさんあるので、正解思考も有効かもしれない。しかし、左手の事業創造の場合、このように仮説検証を進めていくほうが、ずっと効率的だ。事実、成功している会社の多くはこの仮説思考を採用して成長を続けている。あなたの会社も仮説思考を活用して、未来を創り出していこう。

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