「年収1000万円超の男」と交際した婚活女性の顛末 彼女たちは夢見るセレブ生活が送れるのか

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「これから夫婦になるんだから、もう格好つけなくていいのでは? 払えないものは払えない。生活は堅実にしていくことを伝えましょう。おそらく彼女は、年収が1000万円以上ある男性は、相当な大金持ちだと思っているんじゃないかしら。でも、実はそんなことはないんですよね」

てつやは、大きくうなずいた。「そうなんですよ。本当にその通り。全然お金持ちじゃないです」。

「高所得者貧乏」という言葉があるのをご存じだろうか?

年収が1000万円を超える高所得者の生活は、一見裕福に思えるのだが、むしろ苦しいというのが、最近はよくいわれていることだ。

日本は累進課税制度なので、年収1000万円になると、所得税はもちろん、社会保険料の負担額も大きくなる。年収が500万円だったとすると、天引きされる所得税の税率は5%で、7万7000円程度。これが1000万になると税率が20%にハネ上がるので、63万1000円と約8倍にアップする。

さらに、政府給付金や高校学費無償化の公的補助の対象外にされたり、児童手当が減額されたりと、子育てにも厳しい条件となる。

1000万円使えるわけではない

会社の雇用条件にもよるのだが、一般的に1000万円の所得男性が、所得税や社会保険料などを引かれた後の、実際の手取り額はおおよそ700万円から750万円程度。1カ月の月収でいえば、62万〜63万円。それを手取り換算すると、45万〜47万円前後だ。

にもかかわらず、高級車や住居を購入したり、子どもを私立に通わせたりと散財する傾向にある。そんななかで、貯金ができない世帯も一定数いるといわれている。

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セレブ婚にあこがれる女性たちは、もっと現実に目を向けたほうがいい。男性の経済に自分の人生を丸投げしようと思うから、割り勘にされたときに腹が立つのではないか。また、男性が男気を見せて、デート代や食事代を払ってくれていることを当たり前だと思っていてはいけない。

結婚生活は、2人で力を合わせて築いていくものだ。自分の立ち位置を把握して、男性の優しさや経済力に甘えずに婚活している女性が、今の時代は結婚できると、仲人は思っている。

鎌田 れい 仲人・ライター

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かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

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