まるでバブル期、タイ人の消費意欲と人生観 盛り上がるアジアの若者消費(タイ編その2)

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日本のさとり世代に酷似した「SNS疲れ」

タイの若者も日本同様、SNS疲れに悩んでいるようです

タイでも若者の間でスマートフォンが爆発的に普及していますが、日本と同様、SNSも若者にこぞって利用されています。

圧倒的に強いのはLINE。LINEは台湾でも強いのですが、親日エリアに共通する特徴と言えそうですね。20歳女性によれば、LINEは友達の8割が使っている。スタンプはかわいくて好きだが、有料スタンプは買わないそうです。こういった感覚は日本の若者たちと似ています。

LINEにTwitterとFacebookを加えるのが主だった使用SNSであり、もうちょっと進んでいる若者はInstagramをやってます。先ほどの20歳女性によると、Twitterは周囲の6~7割がやっているそうです。なお、LINEは2014年3月、バンコクに支社をオープンしました。その時点でタイのLINEユーザー数は2400万人。世界では日本に次いで2番目に多いということです。

その彼女は取材時点でFacebookの友達が1800人くらいいました。ただ、最近の傾向として、SNS疲れが若者たちの間にちらほら出現しているということは見逃せません。友達の動向に逐一「いいね」を押さなきゃいけない、自分がどう見られているかを過剰に気にしなければいけない――それがとにかく疲れると。Facebookから離脱し始めた人もいるそうです。まるっきり日本の「さとり世代」にそっくりですね(笑)。

「意識高い系」が増殖? 広がる起業・独立志向

若者の就労状況を見てみましょう。タイのGDPは毎年5%近く成長していて、とにかく働き手が足りないので、ミャンマーほか、ラオス、カンボジアからもたくさんの出稼ぎが来ています。

タイの全世代の失業率は1%を切っているにもかかわらず、20~30代の失業率は5%前後もあります。なぜかというと、大学進学率が40%近くまで上がったためプライドが高く、安い仕事には就かないのがひとつ。そして、景気がいいために仕事なんて就こうと思えばいつでも就けるからです。ブラック企業には行かない、3Kなんて絶対にやらない。とにかく効率よく稼ぎたいという意識ですね。日本で言うと、1980年代末から1990年代前半くらいのムードに近いかもしれません。

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