「部下が育たない上司」は仕事の振り方を知らない 伝え方を工夫するだけで部下は自ら行動する

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部下に何かを伝えるときは、あらかじめ、こちらの要求を1つに絞っておきましょう。重要なことだけを適切に伝えるのがポイントです。

とくに〝要求〞という点に着目すると、こちらが求めていることを示したうえで、上司は「どんと構える」ことが大事です。

たとえば資料作成において、「間違ってもいいし、誤字・脱字があってもいいから、思い切って自分の意見を書いてこい!」と伝えてあげること。それが、良い提案を引き出すための伝え方です。

新規事業のアイデアを出してもらうときなども、「さまざまな角度から検討し、再現性の高い、より効果的な案を出すように」と指示をすると、部下は思い切った提案ができません。

また、「営業利益は○億円を目指すこと」「人手は最小限に留めること」などの要素を加えれば加えるほど、提案は難しくなってしまいます。

もちろん上司としては、そのような要素を付け加えたくなるのも無理はありません。より良い提案を得たいという気持ちはよくわかります。

ただ、そこをぐっと堪えて、「なんでもいいから売り上げアップや会社が盛り上がる提案を持ってきてみて」と伝えたほうが、おもしろい提案を得られやすいのです。要求は絞り込み、どんと構えていましょう。

要求を絞り込んだうえで任せていれば、部下は動きやすくなります。あとは上司が部下の動きを見守り、後方から支援してあげればいいのです。

その場で注意することが大切

物事を伝えるコミュニケーションには、「同期」のものと「非同期」のものがあります。同期とはつまりリアルタイムのことで、非同期とはそうでないものを指します。悪い行いを注意するときには、同期(リアルタイム)で行うのがポイントです。

たとえば、部下が遅刻をしたり忘れ物をしたりしたとき。注意を後回しにするのではなく、その場でしっかりと指摘します。それをせずに、あとから注意すると、部下は「なんだよ、黙認してたくせに……」と思ってしまいます。その結果、納得してもらいにくくなります。

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