「部下が育たない上司」は仕事の振り方を知らない 伝え方を工夫するだけで部下は自ら行動する

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またよくあるのは、ある注意をしているときに別の指摘を持ち出してしまうことです。たとえば、「さっき、挨拶がちゃんとできていなかったな。それにこの前は名刺を忘れたし……」というものです。

本題と違う話を持ち出してしまうと、指導内容の意味や意義が拡散してしまい、本当に伝えたいことが伝わりません。

そうならないよう、上司はリアルタイムで、問題となった点のみを注意し、部下が何を改善するべきかが分かるよう導くことが大切です。それが部下の行動を、その場で〝制御〞することにもなります。

もちろん、その都度注意するのは大変なのですが、それだけのエネルギーを費やして部下を成長させていくのも上司の仕事なのです。

部下に伝えることの「本当の目的」を知る

仕事の目的や目標、詳しい内容、情報などを部下にきちんと伝えることは、上司の大切な仕事の1つです。

ただ、伝えること自体が目的ではありません。伝えるだけでは、知識の「伝達」にしかならず、部下は動くことができません。

伝えることの本当の目的は、部下に動いてもらうことにあります。伝え方を工夫するだけで、部下は自ら行動するようになります。

これまでの部下への指導方法では成立しなくなっているということを忘れずに、イマドキ部下を伸ばす接し方、伝え方で彼・彼女らが成長していけるよう、導いてあげましょう。

福山 敦士 連続起業家/ビジネス教育研究家/香川オリーブガイナーズ球団代表取締役社長

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ふくやま あつし / Atsushi Fukuyama

1989年横浜生まれ。慶應義塾大学環境情報学部を卒業。新卒でサイバーエージェントに入社後、1年目からグループ会社の起ち上げに参画。25歳でグループ会社の取締役に就任。営業本部長を兼任。27歳で独立し、株式会社レーザービーム代表取締役に就任。クラウドソーシングサービスを起ち上げ、28歳で東証一部上場企業の株式会社ショーケースにM&A。29歳で同社執行役員、30歳で取締役就任。2020年、営業支援会社のDORIRU(旧ギグセールス)をM&A。2023年、プロ野球独立リーグ香川オリーブガイナーズ球団をM&A、代表取締役社長に就任。慶應義塾高校、鎌倉学園高校で講師を務める。高校時代は甲子園ベスト8。著書累計13万部。3児のパパ。

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