「TVや雑誌への露出が広報」と捉える人が残念な訳 広報が目指すべきものは「リレーションづくり」

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でも、心のこもっていないマメな連絡はむしろ逆効果です。定型的な告知や一斉連絡、あるいは一方的な告知などを仮にこまめにもらっても、うれしくはなりませんよね。相手を想ってコミュニケーションしなければ、良好な関係にはなり得ないのです。

そこで私は、誰かを思い出したときには、たとえ一言でも連絡を入れるようにしています。気の利いた言葉をかけるというより、挨拶をするくらいのものです。

「ご無沙汰していますが、お変わりないですか? ニュースを見ていて〇〇さんのことを思い出しました。その節は本当にお世話になりました」

みたいな感じです。知らないところで自分を思い出してくれるのって、ちょっと嬉しいですよね。こうした一言からやりとりが始まり、「じつはこんな企画があって、何か情報ありませんか?」と、メディア露出の話に進展することもありました。

話題や情報がなくても、誰かを思い出して「話したい」と思ったら、ぜひ連絡してみてください。

「私から聞いた話」と印象づける

広報にとって何よりも悲しいのは、「忘れられる」「認識されていない」ことです。それでは成果にならないばかりか、次にもつながりません。

そのため誰か新しい人に出会ったら、「〇〇さんはこんな人だったな」と印象付けて、記憶に残すことが重要です。

広報は商品やサービスなどを世に出していく役割なので、自分自身の露出やブランディングは不要。

そう考える方もいるかもしれませんが、私はそうは思いません。情報を伝搬させるために「何を言うか」も大事ですが、「誰が言うか」のほうがさらに大事な時代だと思っているためです。たとえ同じ情報でも、誰がどんなふうに言うかで記憶に残りやすくも、つまらなくもなります。

だからこそ、「小野さんが言ってたことが興味深くって……」と、私から聞いた話だということをしっかり印象付けることが、情報が伝搬する確率を高めると確信しています。

そのために心がけることは、「見た目の印象」と「話題の印象」のマッチングです。

たとえば私の場合、ゴルフにハマっているのですが、いい歳して日焼け対策をあまりしていません。グローブをはめる左手と、日焼けした右手の肌の色がまったく違うので、名刺交換で手を差し出すとよく「ゴルフするんですね?」と気づかれます。

そこで、ゴルフ話をひとつ挟むんです。すると「小野さんはゴルフする女性だったな」と記憶に残り、後日に連絡したときも思い出してもらえる確率が高まります。

この「見た目×話題」をリンクさせることが、自分を印象付けるコツです。

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