「TVや雑誌への露出が広報」と捉える人が残念な訳 広報が目指すべきものは「リレーションづくり」

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「いいネタを考える」「たくさんのリリースを出す」「ひとつでも多くの媒体で取り上げられる」……。

いずれも広報活動においてはすごく大切なことではありますが、PRとは「Public Relations」の頭文字であり、リレーション(関係性)づくりこそ、広報が目指すべきものです。

厳しい現実を突きつけるようですが、ひとり広報にとっては、「自分で」関係性をつくる努力は欠かせないと思います。

大企業の広報部であれば、メディアリレーションもPR会社に任せたり、過去の積み重ねによる関係性があったり、先輩や上司が関係性を持っていたりするでしょう。あるいはメディア側に、企業の動向をウォッチし続けてくれる担当記者が存在することもあります。

しかし、ひとり広報にはそうしたアドバンテージがありません。ひとりずつていねいにリレーションを育み、それが途切れないように関係性を保つ以外に方法はないと思っています。リソースが限られるひとり広報こそ、ひとつのご縁をつないでいくことがとても重要なのです。

広報がつくるべきリレーションとは、つまり人間関係です。そのため、コミュニケーション能力は不可欠です。

スナックが教えてくれたコミュ力

とはいえ、私のコミュ力はお世辞にも高いとは言えません。人見知りはするし、会話も苦手だし、愛想がいいわけでもありません。いつも笑顔で話の中心にいる人を見ると、心底羨ましいなと思ってしまいます。

そこで、じつはいま、月に数回、スナックで副業をしています。

スナックは、立場や肩書き関係なく、その場での会話を目の前のお客様と楽しむ一種の独特な空間です。ここは私にとって、自分のコミュニケーション能力を鍛錬する場になっています。

苦手意識があるからこそ、自分なりに、そう見せない工夫や研究をしてきました。そのひとつが、スナックでの副業だったのです。

ここでの経験は、コミュ力強化にかなり役立っていると感じます。そんな特殊な経験のなかで見出した、広報に必要だと思う3つのコミュ力があります。

それは、「マメさ」「印象付け」「誘い上手」です。ひとつずつ、ご説明していきます。

人間関係は、築くことよりも維持することのほうが難しいものです。一度できた仲を保つためには、継続的にコミュニケーションを取り続けることが大切です。

そのためには、マメであることが欠かせません。私が尊敬する広報の大師匠は、日に数十通のメールを送り、毎日数通の手紙や資料などを送っています。それが強固なリレーションにつながっているところを目の当たりにすると、やはりマメなコミュニケーションと、それを楽しむことが、広報にとって成功への近道だと思い知らされます。

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