加齢によっても起こる「網膜剥離」のメカニズム 受診をせずに放置すると失明につながることも

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網膜剥離は、加齢によっても起こる疾患といいます(写真:kei.channel/PIXTA)

私たちの視覚を支えている眼という器官は、小さいながらさまざまな繊細な組織が組み合わさっており、カメラに例えられることがあります。なかでも網膜はいわゆるフィルムの役割を担っており、視細胞という視力に関係する細胞が並んでいます。しかし、これが何らかの原因で剥がれることがあります。これは網膜剥離と呼ばれ、視力低下や失明につながる重要な疾患です。網膜剥離の日本人の発症頻度は1万人に1人程度と言われており、加齢によっても起こりうる疾患であるため、決して他人事ではないといえます。

網膜剥離とはどういう疾患なのか

通常、網膜は眼球の内側にぴったりと張り付いていますが、何らかの原因で網膜に穴(裂孔)が開き、そこから薄皮が剝がれるように網膜が浮いてしまうことを「裂孔原性網膜剥離(れっこうげんせいもうまくはくり)」とよびます。

裂孔原性網膜剥離の原因、すなわち網膜に穴が開く原因としては、眼の打撲など怪我による刺激のほか、アトピーの症状が強い方も、痒みで目の周りを過剰に掻いたりこすったりすることが刺激となるため要注意です。強い近視の方は眼の前後の長さが長くなってしまう傾向にあり、これに伴って網膜が引っ張られて剥離を起こす場合があります。

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