Netflix広告付き新プランで「日本のTV壊滅」の訳 「終わりの始まり」を「変わりの始まり」にできるか
そのサービスを体験してみていくつか気づいたことがあります。まずそもそも危惧されていた2つのことが杞憂だったことがわかりました。
1つはスポンサーが集まらないのではないかという危惧でした。実際は逆でした。番組が始まって最初に私が見たCMはサントリーのBOSSで、その後、パナソニック、メルカリなど地上波のテレビでよく見かける広告がつぎつぎと配信されてきました。
ネットフリックスの広告配信に対しては地上波各局の反発が強く、そこに忖度する広告代理店が何らかの形で力を入れないようにするのではないかという予想があったのですが、実際は広告代理店もスポンサー企業も前のめりになっている感触を持ちました。
地上波の人気コンテンツには広告は入っていない
もう1つの危惧はコンテンツ契約上の問題です。ネットフリックスでは日本の地上波の人気コンテンツも配信されています。
「地上波のドラマやアニメには番組スポンサーがついているので、配信で別のスポンサーをつけるのはそもそも契約違反になる」
という議論があって、どうなるものかと思っていたのです。
結論からいうと、11月4日時点ではそれら地上波コンテンツには広告は入っていませんでした。私が確認したのは、日本テレビの『僕のヒーローアカデミア』とテレビ東京の『SPY×FAMILY』ですが、どちらもこれまでの有料プランと同じ内容で、広告抜きで快適に見ることができるようになっています。
多くの加入者がそうだと思いますが、私がネットフリックスに加入する目的は、ネットフリックスのオリジナルコンテンツの視聴がメインです。『イカゲーム』や『全裸監督』などはっきり言って地上波よりも格段に面白いコンテンツがあって、それを見るために加入したうえで、隙間時間にリアルタイムで観られなかった地上波の番組をまとめてみるわけです。
その意味で、地上波コンテンツにCMを入れられないからといってネットフリックス側に大きな機会損失があるわけではないのかもしれません。
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