永遠の謎?PTAは、なぜこんなにモメるのか 父親たちをビビらせる“不穏な空気”の正体

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最近は、委員会をなくして活動ごとにボランティアを募るPTAが増えていますが、これも「その4」のやり方と同じです。

活動ごとに人を募る形であれば、みんなそれぞれ自分の都合に合わせられます。結果的に、専業母も、働く母も、父親たちも、あまりムリをせずに参加できるはずです。

選択肢がなく、押しつけが生じる場合は

さて、以上4つの選択肢を紹介しましたが、実は選択肢が「その1」しかないケースもあります。

PTAに場所を提供する学校側が、夜や土日の活動を「ノー」と言う場合があるのです。鍵やセキュリティシステムの管理をするために、担当の先生が、勤務時間外にまで学校にいなければならなくなるからです。

「く~、そこをなんとか!」と言いたくなりますが、先生だって人間です。自分の生活があるのですから、そこは無理強いできないところ……。

そういう場合でも、学校の周囲にファミレスやマンションの集会所など、活動に使える場所があればいいですが、まわりにいっさい、そういった場所がないこともあります。そうなるとお手上げで、やはり平日日中に活動を続けざるをえません。

もしこれで、PTA仕事を引き受ける人がどうしても見つからない場合はどうすればいいでしょう? くじ引きやじゃんけん? 暴論と思われるかもしれませんが、どう~してもやる人がいない時はPTAを休止、または解散するのもアリではないでしょうか(全国からのブーイングが空耳できます)。PTAはただの任意団体です。保護者たちを追い詰めてまで活動する必要はないと思うのです。

活動時間を夜や土日にしたとしても、やりたい人がいないのであれば同じことです。誰かが過剰な負担を背負い込むくらいなら、PTAの存続そのものを問い直したほうがよいように思います。

もちろん、いちばんいいのは、そこそこの負担でたのしく活動でき、やりたい人が自然と出てくるPTAでいられることだと思うのですが!

大塚 玲子 ノンフィクションライター

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おおつか れいこ / Reiko Otsuka

主なテーマは「いろんな形の家族」と「PTA(学校と保護者)」。著書は当連載「おとなたちには、わからない。」を元にまとめた『ルポ 定形外家族』(SB新書)のほか、『PTAでもPTAでなくてもいいんだけど、保護者と学校がこれから何をしたらいいか考えた』(教育開発研究所)『さよなら、理不尽PTA!』(辰巳出版)『オトナ婚です、わたしたち』(太郎次郎社エディタス)『PTAをけっこうラクにたのしくする本』(同)など。テレビ、ラジオ出演、講演多数。HP

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