永遠の謎?PTAは、なぜこんなにモメるのか

父親たちをビビらせる“不穏な空気”の正体

専業母と働く母、両者が抱える割り切れない思い

専業母と働く母、それぞれの心のうちを、もう少し深くのぞいてみましょう。

専業母は「平日日中は時間があるんだから、PTA活動をやって当然」と思われがちです。とはいえこのご時勢ですから、「そろそろ仕事を再開しようかな?」と考えている専業母は、とても増えています。

お勤めの人たちは、仕事を理由にPTA活動をせず働いてお給料をもらっているのに、その一方で自分たちは、彼女たちと同じ時間だけPTAで“タダ働き”をしている。私たちだって、同じ時間だけ外で働いていたら、お金がもらえていたはずなのに……。「こんなの、不公平だ!」と専業母たちが思うのは、ある意味自然なことでしょう。

一方で、働く母たちは「活動時間が平日の日中」であることについて、根本的な不満があります。

専業母ばかりにPTAをやってもらうのは申し訳ないと思うけれど、「だって平日日中に活動しているんだから、しかたないじゃない。仕事を休んでまで参加しろと?」と思っているのです(中には「申し訳ない」とまったく思っていない人もいて、そこがさらに専業母を苦しめるのですが)。

正社員であればまだ、有給休暇を使ったり、自分の裁量で仕事の時間を調整したりできるかもしれませんが、今の母親の多くはパートや非正規雇用です。その場合、時間の融通は利きにくいですし、欠勤や早退はそのまま給料減を意味します。

「それなら、活動時間を夜や土日にすれば解決するじゃない!」と思うかもしれませんが、そう単純にはいかない場合もあります。

専業母にとって、夜や土日は勤務時間!

夜や土日の活動には、抵抗を感じる専業母もいるのです。お勤めの母親・父親からすると、「勤務時間じゃなければ、いつでも出られるでしょ?」と思えるのですが、専業母にしてみると、夜や土日(とくに夜)はむしろ「勤務時間」に近い感覚なのです。

専業母は「夫が稼ぎ、妻は家事育児」という分担で家計を営んでいるので、自分が家事育児をすることと、夫が外でお金を稼ぐことは、ある意味で”等価値”なのです。ですから、夜、すなわち家族がそろう時間帯は外に出ず、家族のために時間を使いたい、それが仕事なのだ、という気持ちがあるのです。(※専業母でも働く母でも、人によって都合のいい時間帯は異なりますが、ここでは話を単純化して説明しています)。

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