LINEを連絡網にすると得られる6つのメリット 保護者会役員の連絡網にメールは不向き

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もちろん、LINE導入のハードルがなかったかというと、そういうわけではない。新役員8名のうち、導入決定時には2名がLINE未経験者、1名はアプリは入れてあるもののグループを使ったことがないという状況であった。グループ未経験者には、いったん友達になってグループから招待すれば、利用方法は個人対個人のトークと変わらないので、それほど難しい話ではなかった。

未経験者1名は、後日の新役員会でアプリのインストールから初期設定、グループ招待までガイダンスしてあげることで、無事導入に成功した。初めて使う人にとっては、ふるふるで友達になるという機能を驚異的に感じるようだ。半信半疑でスマホを振る姿がかわいい。あれ、あたしバカなことしてるんじゃ、という葛藤が垣間見える。

グループ活性化のコツとは

もう1人の未経験者は、LINEを使用することを頑なに拒否した。もちろん強制できることではないので、未だに1人だけ、重要なメッセージのみを取り出してメールで連絡している。だが「必ず全員が参加しないと意味がない」と縛らないだけで、連絡網のスピードが猛烈に上がるので、デメリットよりもメリットの方が大きい。本格的な活動が始まるころには考えも変わるかもしれないので、無理をせず気長に様子を見ている。

こういったグループ運用のコツは、何か新しい事項がなくても、定期的にそう言えばあの件どうなったといった発言を投下することだ。いつも何かが動いている感が出るだけで、グループが活性化する。

メンバーの中でいちばんLINEを活用しているのは、以外にも初めてLINEデビューした1名である。珍しいということもあるのだろうが、好奇心が働いているうちにどんどん連絡事項が流れてくるので、その利便性に気づいたというところだろう。

同じようなことはメールでできるでしょという人は多い。たしかにその通りだが、スマホだけでも簡単にグループに一斉連絡できるというインターフェースが重要なのだ。

そうは言っても、僕が実際に使っているのはMac版のLINEクライアントである。日常的にずっと原稿を書いているので、いちいちスマホに持ち替えずに連絡の返信などができる。機能的には、グループのノートが使えないのでその点は面倒だが、大半はなんとかなっている。あとスタンプも使えないし、誰かが使った絵文字も表示されないので、若干やりとりが殺伐とした感じに見えるのが難点だろうか。それはまあ自分の表示だけなので、我慢している。

これからさらに使い込んでいけば、もっと色々見えてくる部分もあるだろう。また気づきがあれば、ご報告してみたい。

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小寺 信良 映像技術者、コラムニスト

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こでらのぶよし / Nobuyoshi Kodera

コラムニスト/映像技術者/インターネットユーザー協会代表理事。1963年宮崎県出身。テレビ番組の編集者としてバラエティ、報道、コマーシャルなどを手がけたのち、ライターとして独立。AV機器から放送機器、メディア論、子供とITの関係まで幅広く執筆活動を行う。主な著書に「Ustreamがメディアを変える」(ちくま新書)、「子供がケータイを持ってはいけないか?」(ポット出版)など。WEBではAV Watch、ITmedia、価格.com にてコラムを好評連載中。夜間飛行より毎週金曜、メールマガジン「金曜ランチボックス」を発行中。

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