不登校の子どもが「大学受験」で注意すべき要点 勉強に入る前の段階でつまずきポイントがある

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不登校になった後、大学進学や就職を目指すときに注意すべきポイントとは?(写真:jessie/PIXTA)
近年、不登校の子どもが増え続けています。学校に行きたがらない子どもへの向き合い方や進路に悩む保護者も多いでしょう。実際に、不登校となった場合には進路をどのように考えればいいのでしょうか。
自身も不登校やひきこもりを経験し、『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』を上梓した安田祐輔さんは、「その学校が合わなかっただけなので、ほかに輝ける場所を見つけていくことが大切」と話します。その方法を、『不登校新聞』代表の石井志昂さんと議論したセミナー「安田祐輔×石井志昂スペシャル対談 不登校の子どもへの寄り添い方、その進路選択について」より、一部再構成してお届けします。

不登校になった後、進路はどうなる?

──不登校になると、学校では自然に耳に入ってくる進路の情報が限られたものになると思います。不登校の方が、どのような進路をどのように選んでいくのかということについて、お話をお伺いしたいです。

石井志昂(以下、石井):安田さんは、「不登校からの大学受験」を長年にわたりサポートされていると思います。不登校の方が大学に進学しようと志す際のよくあるきっかけや、大学受験をするうえで最低限必要な条件はあるのでしょうか。

安田祐輔(以下、安田):大前提として、僕自身は不登校の人が全員大学に行くのがいいと思っているわけではありません。主に不登校の人を対象に大学受験をサポートしてきたのは、不登校の人がそういう支援を受けられる場所がほかにないなと思ったことと、僕自身が似た経験をしているので、同じような志を持つ子たちのサポートができればいいなと考えたからでした。

そのうえで、どういう人が大学進学を志すかといえば、「いきなり就職に向けて動けない」と考えている人が多いように感じます。アルバイトもしたことがないし、いきなり仕事をするのは怖い、と。

よく聞くのが、中学から不登校になってそのまま20歳前後になったときに、成人式のニュースを見て「社会に出る」ことを急に意識するとか、同級生の就活の話を聞いたとか、そのあたりの出来事をきっかけにして“将来”というものを考え出すパターンです。

それで、いきなり仕事は怖いし、勉強はすごく得意ではなかったけれど嫌いだったわけでもないし、じゃあ大学に行こう、となることが多いと感じています。

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