性格表現を例にとってみましょう。
怒りっぽい、せっかち、優柔不断、頑固、空気が読めない……これらはいずれも、一般的に「短所」と捉えられるネガティブな性格表現です。では、リフレーミングを使って、受け取る側がうれしい、気持ちいいと感じるポジティブな言いかえをして、「長所」と受け取れる性格表現への変換を試してみましょう。
せっかち→決断が早い、積極的
優柔不断→慎重、思慮深い
頑固→意志が強い、信念がある
空気が読めない→無邪気
このように、イメージが一変することがわかります。一見コンプレックスに思いがちな短所や欠点も、リフレーミングを行なうことで、逆に強みに感じられるようになるのです。
否定発言を肯定形にチェンジ
前向きな言葉への言いかえは、性格表現だけに限りません。例えば、人は「~しないで」と「否定形で指示」されるより、「~して」というように「肯定形で依頼」されるほうが受け止めやすいもの。つい使いがちな否定表現も肯定形に変えるだけでも好印象に変わります。一例を紹介します。
○ △日までに納品していただけると助かります
○ やり方を変えればうまくいくと思います
○ 来週なら時間があるので付き合えますよ
どうでしょうか。同じ内容の発言でも、それぞれ後者のほうが好意的に受けとめられますよね。簡単なテクニックですが、こうしたちょっとした言葉の選び方、使い方が、より良い人間関係を築く第一歩となるのです。
特に日本人は、謙遜を美徳と考えるのか、自分のことを悪く言う人が多いですし、さらになぜだか悪いほうへ悪いほうへ、わざわざマイナスの言葉に言いかえてしまう人も少なくありません。それだけに日頃から意識して、ポジティブワードを使うように意識することが大切です。
「だって」「どうせ」「私なんて」が口ぐせになっていませんか。思いあたるところがあれば、即刻止めましょう。日本には古来より「言霊」という言葉があるとおり、言葉には魂が宿ると信じられてきました。実際、人は自分が発した言葉に少なからず、影響を受けているものです。自分が発した言葉にとらわれて、自分を卑下したり、否定したりしまうのは精神衛生上も好ましくありません。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら