日本人の英語「米国式」か「英国式」か?意外な実態 英会話の教材を見ると米国式がほとんどだが…

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つまり、アメリカ人の話している英語は400年ほど前にイギリスから渡ってきた言葉がそのまま使われている、という見方もできます。例えば「秋」を表す「Fall」はアメリカでは標準的に使われていますが、イギリスでは「Autum」が主流でFallはいわば古語のような扱いです。

日本でも地方に行くと古い言葉が方言に残っているケースがあります。「立ち去る」という意味の鳥取弁「いぬる」などですね。

「どちらの英語か」にこだわる必要はない

現代はネット社会、SNS社会で、特に英語圏ではまったく国境と関係なく英語という1つの言語のコミュニティーになりつつあります。そこにはアメリカ英語だからわからない、イギリス英語を使うべきである、というようなこだわりはありません。

もともと言語は使う人によって生き物のように変化してきたものです。あまりこだわりすぎるよりも、ありのままの英語を学んだほうがよいように思います。英語を学ぶことはあくまで手段であって、目的は国際的な活躍などさまざまだと思いますので。

実は、私の専門のAIの世界では、言語の自動翻訳が驚異的な進歩を遂げています。こうしたテクノロジーの力に頼ることはどうなんだ、という議論もあります。そのことはあらためて触れてみたいと思いますが、どんな手段を用いるにせよ英語圏のコミュニティーに加わることで、世界情勢やビジネスについても視野を広げられることは請け合いです。自身の英語スキルアップとともに世界の「今」を知ることが、国際人への近道なのではないかと思います。

デビット・ベネット テンストレント最高顧客責任者

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David Bennett

1979年にジャマイカで生まれ、カナダ国籍を持つ。カナダトロント大学大学院卒。早稲田大学にて日本語を習得、学習院女子大学大学院にて日本古典文学を学ぶ。東京でコンサルタントとして社会人キャリアをスタート。AMD社コーポレートバイスプレジデント、および同社のレノボアカウントチームのゼネラルマネージャーを務め、コンシューマー、コマーシャル、グラフィックス、エンタープライズプラットフォームなど広範な事業を手掛ける。2018年5月レノボ・ジャパン社長に就任、2022年6月から現職。古典文学が好き。

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