本論からは話が逸れますが、人事評価制度の活用について少し触れておきましょう。人事評価の結果、上司の評価と自己の評価の間にギャップを生じ、フィードバック面談などで不満を示す従業員は、どの企業においても一定数存在します。
理想的なのは上司の評価も自己評価もともに高いあるいは自己評価よりも上司の評価が高ければ、何の不満もなく、フィードバック面談はスムーズです。また上司の評価、自己評価ともに低い場合、根本的な問題はあるとしても、面談そのものは淡々と進めることができるでしょう。
上司の評価が低いと判断されたら
問題となるのは、自己評価に比べて上司の評価が低いと判断された場合です。実際はここがボリュームゾーンとなることがあります。にもかかわらず、結果だけ伝えて「来期は頑張りなさい」で終わってしまうのですが、不満を抱えたまま仕事を続けても効率は下がるだけ。来期頑張るためには、すり合わせてギャップを埋めていくことは大切です。
こうした従業員へのフィードバック面談では以下の順序で話をします。
①今期の頑張りに対する感謝
②今期頑張ったことを聞く(褒める)
③今期成長したところを聞く(認める)
④今期ダメだったところ・改善点を聞く
⑤今期の評価結果を伝える
⑥結果の理由を述べる
⑦結果・理由に対しての感想を聞く
⑧来期に向けて、やること・頑張りたいことを聞く
⑨期待していることを伝える
自己評価に比べて上司の評価が低いという人に対しては、①〜⑨の手順で話をする必要があります。
先のハーズバーグ理論のなかでも説明したとおり、人事評価は衛生要因であり、あまり仕事の動機づけにはなりません。それでも、評価によって不満が大きくなったり、やる気を下げたりしないようにフォローアップしておくことは重要なのです。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら