8割の社員が人事評価制度の結果に満足しない訳 頑張っているのに評価されないので頑張らない

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組織作りは、優秀な人材ばかり集めればいいというわけではないようです(写真:jessie/PIXTA)
組織作りは単に優秀な人材ばかり集めればいいわけではありません。社員が経営者の言うことを聞く気持ちがなければ会社は成り立ちませんし、表面的には指示に従っていても心にしこりがあればパフォーマンスは落ちてしまいます。
大手・中堅・中小企業約500社に対してコンサルティングを行い外部講演100回以上、研修講師400回以上という実績を持つ加賀隼人氏の『後継社長力』から、組織づくりのために必要なステップとつくった組織を実際に動かすステップを、3回にわたって紹介します(第2回)。
第1回 「長く勤めて、高給取り」古参幹部をどうすべきか

組織づくりに活用したい人事評価制度

新たなカルチャーを構築し、未来を見据えた組織づくりをするために活用すべきなのが、人事評価制度です。人事評価制度とは、従業員の企業への貢献度合いや本人の能力をどのように待遇に反映するのかを整理し、明文化したものです。

人事評価制度が従業員の成長を促進させ、企業の成長にもつながるとする向きもありますが、あまり過剰な期待を寄せないほうが良いというのが、私の持論です。

実際に人材派遣会社のアデコが実施した人事評価制度に関する調査では、「人事評価制度に満足していますか」という質問に対して、「満足」もしくは「どちらかというと満足」と回答したのは約38%。「不満」もしくは「どちらかというと不満」との回答が約62%と上回っています。

ほかにも、人事評価に関するアンケートをみると、「満足」に分類される回答は良くて半数程度に留まっており、経営者が思うほど人事評価に対する満足度は高くはないのです。

「パレートの法則」は、皆さんご存じかと思います。2:6:2の法則ともいわれますが、どのような組織であっても上位層(できる社員)2割、中間層(普通の社員)6割、下位層(できない社員)2割で会社が構成されています。

2割の「できる社員」は、もともと評価も高いので、人事評価(報酬)に満足しています。一方で、2割の「できない社員」は評価が低く、報酬にも満足していません。そして残りの6割の「普通の社員」の半分以上は、自分の評価について満足していないのです。

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